新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者が受け取れる!産業雇用安定助成金とは
労務

新型コロナウイルス感染症の影響により、事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、在籍型出向により労働者の雇用を維持する場合には、出向元と出向先の双方の事業主に対して、その出向に要した賃金や経費の一部について助成を受けることが出来ます。
社会の雇用を維持するための政策としての、産業雇用安定助成金について、今回はご紹介を致します。

この記事の目次

1.産業雇用安定助成金を受け取るための主な要件

①助成金の対象となる出向

下記の出向が対象となります。
・新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図ることを目的に行う出向であること
・出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことを前提としていること
・出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないこと等、資本的、経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること、又は独立性が認められない事業主で実施される出向のうち一定の要件を満たすもの
・出向先で別の人を離職させる等、玉突き出向を行っていないこと

②助成金の対象となる事業主

下記の事業主が対象となります。
・新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされたため、労働者の雇用維持を目的として在籍型出向により労働者を送り出す事業主
・当該労働者を受け入れる事業主

③助成金の対象となる労働者

出向元事業所において雇用される雇用保険の被保険者であって、助成金の支給対象となる出向を行った労働者が該当をしますが、下記の場合を除きます。
・出向開始日の前日まで出向元事業主に引き続き雇用保険被保険者として雇用された期間が6ヶ月未満である方
・解雇を予告されている人、退職願を提出した方または事業主による退職勧奨に応じた人
・日雇労働被保険者である人
・併給調整の対象となる他の助成金などの支給対象となっている人

2.産業雇用安定助成金の受給額

①出向運営経費

出向元事業主及び出向先事業主が負担する賃金、教育訓練および労務管理に関する調整経費等、出向中に要する経費の一部について助成を受けることが出来ます。上限は出向元事業主及び出向先事業主の合計で1日あたり12,000円です。
・出向元が労働者の解雇等を行っていない場合…中小企業は9/10、中小企業以外は3/4
・出向元が労働者の解雇等を行っている場合…中小企業は4/5、中小企業以外は2/3

②出向初期経費

就業規則や出向契約書の整備費用、出向元事業主が出向に際してあらかじめ行う教育訓練、出向先事業主が出向者を受け入れるための機器や備品の整備等の出向の成立に要する措置を行った場合に、助成を受けることが出来ます。

助成額は出向元事業主及び出向先事業主共に、1人あたり10万円、出向元事業主が雇用過剰業種の企業や生産量要件が一定程度悪化した企業である場合、出向先事業主が労働者を異業種から受け入れる場合についてが、1人あたり5万円が加算されます。

3.受給のための手続き

産業雇用安定助成金を受けるためには、出向元事業主が出向先事業主の作成した書類を含めて支給の対象となる出向の内容を事前に都道府県労働局またはハローワークへ届け出ることが必要です。

提出した内容に沿って出向の実施を行った後に、産業雇用安定助成金支給申請書等を都道府県労働局またはハローワークへ届け出ることで、産業雇用安定助成金の受給申請を行うことが出来ます。
具体的な書式や申請手続き方法は、厚生労働省のホームページ等で、最新の情報をご確認ください。

4.まとめ

産業雇用安定助成金を利用することで、労働者の雇用を維持がしやすくなります。雇用の維持は、企業にとっては金銭的な負担があるものの、労使の協調的、信頼的関係が増し、景気回復後の経営、生産、販売、研究開発等の効率性が高まることが期待されます。是非ご活用ください。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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