休業手当が支給された時の離職票の記載方法をマスターしよう!
労務


離職票の一つの難関は休業手当が入った場合の記載方法です。特にコロナ禍で雇用調整助成金を利用した休業が急増したこともあって、この記載方法の問い合わせもかなり増えました。

厚生労働省から公開された「雇用保険事務手続きの手引き(令和3年8月版 )」では、これを受けて、休業手当を受けた際の離職票の記載方法について、6事例が記載されてます。

この中で特に難しい休業手当支給時の離職票記載方法について、解説をいたします。

なお、ここで言う休業手当とは、労働基準法第26条に記載されている「平均賃金の6割以上」であることを前提とします。また対象は、一般的に多い月給者について解説をしております。

この記事の目次

1、備考欄がポイント!休業日数と休業手当金額は必ず記載。

まず、休業手当を支給した日数は⑪「賃金支払の基礎日数」に含みます。そのうえで、備考欄が大事になります。

備考欄には「休業手当の対象となった日数」と「休業手当」を必ず記載します。
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記載例;
休業日数3日 休業手当30,000円
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これが休業手当を支給した際の基本的な記載となります。

2、休業日と休業日の間に所定休日がある場合は所定休日日数も記入

ややこしいのは、月の途中で途切れ途切れに休業が発生した場合です。コロナ禍で従業員が交代で休業するケースなどでよく見られるケースです。

休業日と休業日の間に所定休日があった場合は、所定休日数を記載します。例えば、土日休の会社で金曜日と月曜日を休業日とした場合、休業日としては2日ですが、さらにそこに所定休日数2日と記載します。

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記載例;
休業日数2日 休業手当20,000円 休業期間中の所定休2日
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ちなみに、金曜日のみ休業の場合など、休業日の間になっていない所定休日の数を書く必要はありません。逆に賃金支払期間をまたいで休業日と休業日の間に所定休日があった場合は、その賃金支払期間にある所定休日数を記載します。

例;末締めの会社で、9月29日(金)休業、9月30日(土)と10月1日(日)が所定休日、10月2日(月)が休業の場合、

9/1~9/30 休業日数1日 休業手当10,000円 休業期間中の所定休1日
10/1~10/31 休業日数1日 休業手当10,000円 休業期間中の所定休1日

つまり、休業日に挟まれた所定休日数が大事なのです。なぜ、その日数が大事なのでしょうか。

これは基本手当(いわゆる失業手当)の計算に関連しているからです。通常、基本手当の賃金日額の計算は過去6ヶ月の賃金の合計を分母180で割る計算が行われます。しかし、休業手当を支給した日は分母の日付に入らないので、休業日数は除かれます。この時、休業日と休業日に挟まれた所定休日数は同様に分母から除かれるのです。
つまり、所定休日数の有無は、基本手当の計算に影響しますので、正確に記載することを心がけましょう。

なお、一日のうち一部の時間を休業して、その時間に対する休業手当が支給されている場合、休業手当を除いた1日の賃金が『労働基準法第26条に記載されている平均賃金の6割以上』であれば、備考欄の休業日数にも休業手当金額にも含みません。あくまで就業したものとみなして賃金に加えます。休業手当を除いた1日の賃金が6割未満であれば休業日数1日と計算し、その日に支払われた金額全体を備考欄に記載する休業手当額に含みます。

また、その賃金支払計算期間で全日が休業手当の対象となっている場合は、「全休業」と書けば事足りることなりますので、所定休日日数の記載は不要です。

3、雇用調整助成金の支給申請を行っている場合は記載

雇用調整助成金の申請を行っている場合、備考欄に「雇調金」と記載します。また、実際に支給を受けた場合は、支給日を記載します。

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記載例;
9/1~9/30 休業日数10日 休業手当100,000円 休業期間中の所定休4日 雇調金 11/16受給
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なお、賃金支払対象期間について、直近6ヶ月すべて休業をしている場合、休業手当を支給していない休業開始前の月が6ヶ月になるまで遡って記載します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。休業手当を支給して、雇用調整助成金を受けている場合は、備考欄に記載する内容もかなり多くなります。基本手当の金額に影響する話なので、書き漏らさないようにしましょう。

離職票の記載方法に迷ったら、お近くのハローワークか、社会保険労務士にぜひご相談ください。

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