社会保険料の負担を減らす!標準報酬月額の特例改定期間が延長に
労務


新型コロナウイルス感染症の影響により報酬が減った場合には、社会保険料の従業員負担分、事業主負担分を減らすことが出来ます。
新型コロナウイルス感染症の影響によらない報酬の減額と比較をすると、社会保険料の減額の適用時期が早いという利点があるのが、この標準報酬月額の特例改定です。

今回は、この標準報酬月額の特定改定期間が延長になったことに伴い、特例改定についてご紹介致します。

この記事の目次

1.標準報酬月額とは

社会保険料の従業員負担分、及び事業主負担分は、基本給、役付手当、勤務地手当、家族手当、通勤手当、住宅手当、残業手当等、労働の対償として事業所から現金又は現物で支給される報酬に応じて定められており、その月額報酬を区切りのよい幅で区分したものを標準報酬月額といいます。

新入社員を除き、通常の標準報酬月額は4月、5月、6月に受けた報酬の平均額を標準報酬月額等級区分にあてはめて、その年の9月から翌年の8月までの標準報酬月額を決定します。これを定時決定といいます。

報酬が変わらない限り、その年の9月から翌年の8月までの標準報酬月額は変わりませんが、従業員の報酬が、昇給や降給等の固定的賃金の変動に伴って大幅に変わった場合、定時決定を待たずに標準報酬月額を改定します。これを随時改定といいます。

これらが新型コロナウイルス感染症の蔓延する以前の社会保険料の決定の仕組みでしたが、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により報酬の減額を受ける従業員が増えたことから、特定改定の措置がとられるようになりました。

2.標準報酬月額の特定改定

標準報酬月額の特定改定とは、令新型コロナウイルス感染症の影響による休業により著しく報酬が下がった従業員について、事業主からの届出により、標準報酬月額を、通常の随時改定によって4カ月目に改定を可能としていたものを、特例により翌月から改定を可能としているものです。

この特定改定は令和2年4月から令和3年7月までの間でしたが、令和3年8月から令和3年12月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した人、令和2年6月から令和3年5月までの間に休業により著しく報酬が下がり特例改定を受けている人についても、特例措置の対象となりました。

①令和3年8月から令和3年12月までの間に新たに休業により著しく報酬が下がった人の特例
下記を満たす人が、特例の適用の対象となります。

・新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和3年8月から令和3年12月までの間に、著しく報酬が下がった月が生じた人
・著しく報酬が下がった月に支払われた報酬の総額が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がった人
・特例措置による改定内容に本人が書面により同意している人


②令和2年6月から令和3年5月までの間に休業により著しく報酬が下がり特例改定を受けている人の特例
下記を満たす人が、特例の適用の対象となります。

・新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和2年6月から令和3年5月までの間に著しく報酬が下がり、令和2年7月から令和3年6月までの間に特例改定を受けた人、又は令和2年8月に支払われた報酬にて令和2年度定時決定の保険者算定の特例を受けた人
・令和3年7月までに休業が回復したことによる、随時改定に該当していない方
・令和3年8月に支払われた報酬の総額に該当する標準報酬月額が、令和3年9月の定時決定で決定された標準報酬月額に比べて2等級以上下がった人
・特例措置による改定内容に本人が書面により同意している人


3.まとめ

上記のように、新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより報酬が下がった人は、定時改定や随時改定を待たずに特例改定を行うことで、社会保険料の負担を減らすことが出来ます。
この手続きは、事業主が月額変更届(特例改定用)に申立書を添付し、管轄の年金事務所へ郵送することによって行うことが出来ます。
ご不明な点がございましたら、管轄の年金事務所や、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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