雇用調整助成金が延長!いつまで続くのか。
労務


(令和3年10月24日現在)
新型コロナの感染状況は、以前に比べて落ち着いてきました。しかし、だからと言って会社の業績にすぐに影響するかどうかは、その業種業態によるでしょう。

新型コロナウイルス感染による影響で、休業手当を支給して社員に休業または短時間休業を命じている会社に支給される雇用調整助成金が今後どうなるのか、気になるところではないでしょうか。まだまだ雇用調整助成金に助けられている会社は少なくないはずです。

先日、厚生労働省は令和3年12月以降の雇用調整助成金の方針について、発表を行いました。今回はその発表について解説します。なお記載は問い合わせの多い、中小企業向けになります。

参考;雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(厚生労働省HPより)

この記事の目次

1、現在の雇用調整助成金の措置は12月まで

まずは、現在の雇用調整助成金(雇用保険被保険者でなければ緊急雇用安定助成金。以下、雇調金)について解説をします。雇調金という助成金自体はコロナ前から存在していますが、コロナ禍を受けて、特別に支給要件が緩和され、手続きが従来に比べ簡便になっています。正確には雇調金の特例措置についての解説、ということになります。

新型コロナウイルスの感染拡大により、前年同時期などと比較して5%以上、業績を下げた会社に対して支給されます(業績の下落について様々な比較方法がありますが、割愛します)。支給要件は、社員に対して休業命令あるいは短時間休業命令を行い、その分の休業手当を支給していることです。

原則は休業手当の90%(上限1人13,500円/1日)です。ただし、対象月から数えて前3ヶ月間と昨年または一昨年の同時期3ヶ月間で比較して30%以上の売上減がある場合、その月から業況特例として、休業手当の100%(上限1人15,000円/1日)が支給されます。また、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を受けて、都道府県知事の要請を受けて営業時間の短縮などを行う会社にも、地域特例として、休業手当の100%(上限1人15,000円/1日)が支給されます。

この措置は令和3年12月支給分まで続くことが決定しました。これまでと同じ計算の金額を12月までは受け取れることになります。

なお、申請期間は給与計算締め日翌日から2ヶ月以内です。ただし、申請は3ヶ月分をまとめて提出することができることになっているので、3ヶ月の最後の月の給与計算締め日翌日から2ヶ月以内であれば、実質5ヶ月前のものでも申請は可能になります。

2、雇用調整助成金の特例措置は3月まで続く見込み

また、雇調金の特例措置は令和4年3月まで続くことが発表されております。1月以降については、令和3年12月以前と同等になるかどうかは今のところわかりません。この文章を記載している令和3年10月時点で新型コロナの感染は減少傾向にあり、経済活動の回復が予想されます。よって、続くとしても縮小の方向になると予想されます。

今のところ、令和4年1月以降の方針は具体的な助成内容を検討の上、11月中に知らせることになっています。今後も厚生労働省の発表にご注目ください。

3、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の活用も検討

今回の発表で、休業手当を受け取れない従業員に、個人から申請ができる新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下、支援金)も令和3年12月まで措置が延長されることが発表されています。また、雇調金と同様、令和4年3月まで、何かしらの特例措置が取られます。

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金

こちらは、令和2年10月以降分給与から申請が可能です。令和3年9月分までは、令和3年12月31日締切、令和3年10月以降分は令和4年2月28日締切です。なお、令和2年4月分~9月分も、令和2年10月30日公表のリーフレットの対象者であれば、申請に疎明書を付けることで申請が可能になります。

令和2年10月30日リーフレット(厚生労働省)
新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の支給に当たり、事業主の皆さまのご協力をお願いします

こちらの支援金は、雇調金と比べると周知不足な面は否定できません。実は、当初の締切日から何度か締切が延びた経緯があり、現在の締切は令和3年12月31日まで、となっています。つまり国としては、締切を延ばしてでも、同支援金を活用することを推奨していると言えるでしょう。

支援金は個人が申請をすることを前提としているので、申請書類もシンプルです。また、事業主からの提出も可能になっています。

特に過去にコロナによってシフトに入れず、コロナ前より収入が減ったアルバイトやパートタイマーは、休業手当を受け取れているケースが比較的少なく、同支援金が非常に有効です。このような方は令和2年4月分からと、ずいぶん前から遡れることも特徴です。自分が当てはまると思えば、ぜひ一度申請を検討していただきたいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
令和3年12月までは雇調金、支援金ともに現在の措置が続きます。また、1月~3月までも支給額の減少などの厳格化が予想されるものの、特例措置自体は続くことになっており、11月中にその内容が発表予定となっております。

コロナ禍の影響が残る企業の方は事業主、社員、アルバイトという地位に関係無く、ぜひご検討をいただきたい給付となります。

ご質問や申請についてのご相談はぜひ、お近くの社会保険労務士にお尋ねください。

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