ご存知ですか?「安全運転管理者」~自動車5台以上を業務使用する企業に選任義務あり~
労務


2021年も年末にさしかかり、日常の随所にせわしさが感じられる今日この頃。12月は一年のうちでも特に交通事故が多発するとのことで、車を運転される方におかれましては、いつも以上に気を引き締めてまいりましょう。
今号では、5台以上の自動車を業務使用する企業で選任すべき「安全運転管理者」について、さらに2022年中に追加される安全運転管理者の「アルコールチェック業務」について解説します。

この記事の目次

社用車の他、マイカーの業務使用でも5台以上なら選任すべき「安全運転管理者」

安全運転管理者とは、一定台数以上の自動車を使用する事業所で選任義務のある管理者で、自動車の安全な運転に必要な業務に従事する者のことです。具体的に取り組むべきこととして、以下が挙げられます。

・ 運転者に対して国家公安委員会が作成・公表する「交通安全教育指針」に従った安全運転教育
・ 運転者の適性、知識、技能、道路交通法規の遵守状況の把握
・ 自動車の運行計画の作成
・ 異常気象時や災害時の安全確保に必要な指示や措置
・ 運転者に対する健康チェックと日常点検整備の実施確認
・ 運転日誌の備付
・ 安全運転に関わる指導
・ 長距離運転又は夜間運転となる場合、交代運転者の配置


安全運転管理者は、乗車定員が11人以上の自動車にあっては1台、その他の自動車にあっては5台以上を使用している事業所ごとに1名を選任し、公安委員会に届け出ることになっています。
自動車は社用車に限定されず、マイカーであっても業務使用する場合にはカウントされます。原動機付自転車を除く自動二輪車は、1台を0.5台として計算します。

御社では、適正に安全運転管理者の届け出がされているでしょうか?

参考: 神奈川県警「安全運転管理者制度」

2022年中に段階的に追加される、安全運転管理者の「アルコールチェック業務」

安全運転管理者の主な業務は前項に挙げたとおりですが、2022年4月、10月と段階的に、「アルコールチェック業務」が追加されます。確実に対応できるよう、準備を進めましょう。

2022年4月~


✓ 運転前後の運転者の状況を目視等で確認することにより、運転者の酒酒気帯びの有無を確認すること
✓ 酒気帯びの有無について記録し、1年間保存すること


2022年10月~


✓ 運転者の酒気帯びの有無の確認を、アルコール検知器を用いて行うこと
✓ アルコール検知器を常時有効に保持すること


参考:警視庁「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令等の施行に伴う安全運転管理者業務の拡充について(通達)」

年に一度の安全運転管理者講習の受講はお済みですか?

使用者には、安全運転管理者に対し、年に一度、安全運転管理者講習を受講させることが義務付けられています。公安委員会から安全運転管理者等の法定講習の通知が来たら、必ず受講させるようにしましょう。代理受講は不可となっており、選任した安全運転管理者自身の受講が不可欠です。

近年は新型コロナウイルス感染拡大により、予定していた講習日程の延期、オンラインでの実施等、変則的な取扱いが見受けられます。感染拡大の状況により、今後も通常の実施とは異なるケースがあるかもしれませんが、引き続き、必要な人が漏れなく受講できるようにしましょう。

まとめ

年間交通事故数に関わる統計によると、日本では1分間に1件以上、どこかで交通事故が発生している計算になるようです。こうした事故の中には、業務使用の自動車によって引き起こされるものも少なくありません。従業員にハンドルを握らせる以上、会社には、事故防止に向けてやるべきこと、できることにしっかり目を向け、着実に対応する姿勢が求められます。

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