2022年4月より中小企業でも義務化されるパワハラ防止措置!他社で実施されている具体的な取り組みを知ろう
労務


人事労務関連の実務では2022年中にいくつかの法改正が予定されていますが、中小企業においてとりわけ高い関心が寄せられるテーマといえば「パワハラ防止措置の義務化」ではないでしょうか?今号では、一般社団法人日本経済団体連合会がまとめた「職場のハラスメント防止に関するアンケート結果」より、企業におけるパワハラ相談の実情と防止に向けた具体的な取り組みについて取り上げます。

この記事の目次

現場におけるパワハラ相談件数は増加傾向。「コミュニケーション不足」「理解不足」による相談が顕著

職場のハラスメント防止に関する法律等の施行から1年が経過したことを踏まえ、一般社団法人日本経済団体連合会では、企業における課題や取組みについての調査結果をまとめ、公表しました。
ハラスメント関連の相談件数の増減に関して、5年前との比較は以下の通りです。

✓ パワーハラスメントに関する相談件数は、「増えた」が44.0%と最も多く、次いで「変わらない」が30.8%
✓ セクシュアルハラスメントに関する相談件数は、「変わらない」が45.3%と最も多く、 次いで「減った」が28.8%
✓ その他のハラスメント(※)に関する相談件数は、いずれも「これまで相談なし」が50%超
※「その他のハラスメント」には、妊娠・出産関連、育児休業・介護休業等関連、雇用する労働者以外や取引先関連が含まれます


ハラスメント関連の相談動向については、「コミュニケーション不足」や「パワーハラスメントに対する理解不足」に起因する相談が増加しています。特に後者について、これまでは上司側の認識不足が原因となる事例が多くありました。

この点、「指導・指摘、あるいは上司や周囲の言動で、本人の意に沿わないという点のみで、ハラスメントを主張してくる」など、部下側の認識不足が課題といえるケースが増えているとのことです。また、こうした部下側からの指摘を恐れて萎縮してしまう管理職からの相談も目立つようになっています。

中小企業でも義務化されるパワハラ防止措置!具体的な取り組みとは?

これから本格的にパワハラ防止に向けた取り組みに乗り出す企業においては、法改正として義務化される項目を主軸に、前述のハラスメント関連の相談動向を踏まえた上で、効果的な対策を検討・実施していく必要があります。法定のパワハラ防止措置として具体的に取り組むべきことは、すでにSHARES LABにて解説した内容を参考になさってみてください。

参考:「中小企業でも、2022年4月1日から義務化されるパワハラ防止措置!東京労働局が、現場で使える点検票を公開」

加えて、「コミュニケーション不足」や「パワーハラスメントに対する理解不足」を解消するための取り組みに関しては、アンケート調査結果に挙げられる他社事例が参考になります。資料には、各取り組みに関する具体的な内容が解説されています。

■ コミュニケーション活性化のための取り組み

■ ハラスメント理解促進のための取り組み

「自社従業員」と「取引先・顧客等」間のハラスメントも、しない・させないための取り組みを

義務化されるパワハラ防止措置では、社内のパワハラ防止だけでなく、取引先や顧客等との間でのハラスメント防止策についても同時に講じる必要があります。従業員にハラスメント行為をさせない、併せて従業員をハラスメント被害に遭わせないために必要な措置についても検討しましょう。
以下は、他社で講じられている措置の内容です。各内容に関わる具体策については、資料よりご確認いただけます。

■ 取引先からのパワハラ、カスハラ防止・解決の取り組み


■ 雇用する労働者以外へのハラスメントの防止・解決の取組み


以上、すべての図の出典:一般社団法人日本経済団体連合会「職場のハラスメント防止に関するアンケート結果

まとめ

企業に対するパワハラ防止措置義務化を受け、ハラスメントに対する意識が労使共に高まりを見せています。健全な企業経営に目を向ける上で、こうした風潮は望ましいものですが、一方で「パワハラ」という言葉が独り歩きし、結果として上司から部下に対する適正な指導・指摘が浸透しにくくなるという弊害が生じていることも事実です。これから本格的にパワハラ防止措置を講じていく現場においては、まず各人がパワハラの定義を正しく理解するところから、他社事例を参考に一つひとつ取り組みを始めてまいりましょう!

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