2022年4月以降の休業について、雇用調整助成金特例措置の申請が厳格化
労務


新型コロナウイルス感染拡大に鑑み、2022年6月30日まで特例措置が延長となった雇用調整助成金。企業においてはコロナ禍の雇用継続に幅広く活用が進む一方で、かねてより問題視されていた不正受給防止策として、2022年4月以降、申請時確認の適正化が図られます。継続的に雇用調整助成金特例措置を申請されている企業においても適用となりますので、以下の3点をもれなくご確認ください。

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業況特例における業況の確認が毎回行われます

雇用調整助成金の「業況特例」とは、売上等の大幅な減少により著しく業況が厳しい事業主に対し、助成率や助成額上限を特例的に引き上げて支給額を決定する措置のこと。2022年3月までに判定期間の初日が属する休業については、原則として2回目以降の申請の際には確認書類の提出は不要とされていましたが(※)、2022年4月1日以降に初日がある判定基礎期間の申請からは申請の都度業況の確認を行うこととなりました。

確認の結果、要件を満たせば業況特例を、満たさなければ原則的な措置が適用されることとなります(ただし、地域特例に該当するときは、地域特例を適用)。
よって、申請のたびに売上等の生産指標の提出が必要になり、その際に提出する生産指標は最新の数値を用いて判断することになります。

※ただし、2022年12月末までに業況特例を利用している事業主が、判定基礎期間の初日が2022年1月1日以降の休業等について申請を行う場合、最初の申請において、売上等の書類の再提出が必要とされていました

最新の賃金総額から平均賃金額を計算します

雇用調整助成金特例措置の運用が長期化する中で、従来は助成金額算出の基礎となる平均賃金については、初回に算定したものを継続して使用する取り扱いがなされていました。ところが今後は、都度、賃金総額を最新の額に変更して平均賃金額を計算することとされました。具体的には、原則として「労働保険の2021年度の確定保険料の算定に用いる賃金総額」が基礎とされ、受付印のある労働保険確定保険料申告書写し(労働保険年度更新時の資料等)の添付が求められます。ここで確認した賃金総額は、2021年度の労働保険にかかる確定保険料申告書の受理日以降の最初の申請から適用となります。

「休業手当の支払い」が確認できる書類提出が求められます

2022年4月1日以降に初日がある判定基礎期間となる雇用調整助成金特例措置の申請については、判定基礎期間の初日において雇用保険の適用が1年未満の企業に対し、休業手当を含む給与の支払いが確認できる以下①②の書類の写しの提出が求められます。

①源泉所得税の直近の納付を確認できる書類
(給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書の領収日印があるものなど、納付を確認できる書類)

②給与振込を確認できる書類
(給与振込依頼書や給与支払いを確認できる通帳など。現金手渡しの労働者がいる場合は会社名・金額・ 労働者の自署による氏名・住所・電話番号・受領日を明記した領収証)

雇用保険被保険者以外の労働者に対する休業手当への助成制度「緊急雇用安定助成金」の申請に際しては、労災保険の未適用の事業主、または判定基礎期間の初日において雇用保険の適用が1年未満の事業主に対し、上記①②に加え、以下③の対象労働者に関わる確認書類の提出が求められます。

③休業対象労働者全員の氏名、年齢および住所が確認できる以下のいずれかの書類の写し
住民票記載事項証明書(マイナンバーは不要)、運転免許証、マイナンバーカード表面、パスポート(住所記載欄があるもの)、在留カード、特別永住者証明書、障害者手帳、健康保険被保険者証(住所記載欄があるもの)


まとめ

雇用調整助成金特例措置の支給審査は、2022年4月以降、これまで以上に厳格化なものとなりそうです。併せて、不正受給に対する対応についても事業所名等の積極的な公表、予告なしの現地調査がより一層強化される見込みとなっています。企業においては、適正な助成金活用の徹底に努めましょう。

参考:厚生労働省リーフレット「雇用調整助成金等の申請内容をより適正に確認します」

※関連記事:
『2022年4~6月の方針が公開!コロナ禍に活用したい「雇用調整助成金特例措置」「小学校休業等対応助成金」』

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