離職票が交付されない場合はどうしたら良いか。離職票に関する基礎知識を身につけよう!
労務


雇用保険に加入している社員が退職をすると、会社は離職票を交付しなければなりません。退職した社員は離職票が交付されることで、ハローワークに出向いて基本手当(いわゆる失業手当)を受け取ることが可能になります。

しかし、この離職票の作成は複雑で、慣れていない方にとっては非常に手間がかかる作業です。退職時の段階では、記載内容が確定していないというケースもあり、退職後になかなか交付されないといったトラブルが起こりがちです。

ここでは、離職票の交付に関して、基本知識やよくあるご質問について解説をさせていただきます。

この記事の目次

1、離職票は退職日翌日から起算しておおよそ2~3週間に交付される

原則、離職票は雇用保険被保険者が退職をする場合は必ず交付します。例外として、退職者本人が交付を望まないケースはその必要はありません。退職者の次の転職先が決まっている、あるいは退職者本人が退職後に求職しないケースなどがあります。

なお、社員が当初離職票の交付を希望せず、後からやはり必要になった場合、社員は会社に改めて離職票交付の請求ができます。会社はこれを拒むことはできません。

会社は退職日の翌日から数えて10日以内にハローワークに雇用保険被保険者離職証明書を提出します。ハローワークはその内容を元に、離職票を会社に発行することになります。発行された離職票は会社を経由して退職者に郵送またはメール等(電子申請の場合)で交付されます。

ハローワーク内での処理が数日かかりますので、退職日から数えると数週間かかるというのが実情です。退職後すぐの交付を退職者の方から希望されることがありますが、仕組み上、それだけの期間を要することをご認識ください。

2、離職票で確定していない箇所は「計算中」と記載しておけばOK

離職票には支給した給与の金額を記載する欄があります。ところが、退職日時点で給与を支給していない、あるいは計算すら行われていないというケースは珍しくありません。例えば末締め翌月25日払いの会社の場合、3月10日に退職したら、3月25日支払い分と4月25日支払い分の2ヶ月分がまだ支給されていないことになります。

この場合、当該期間の支給額は0と記入し、備考欄に「計算中」と入れておけば結構です。実際にハローワークに退職者が求職に来た場合、ハローワーク側から会社にその後の計算結果の確認連絡が入ります。

逆に言えば、給与計算が確定していないことを理由に、離職手続きを遅らせることはできないのです。

3、それでも離職票を交付されない場合は?

会社としては離職票を退職者に渡すところまで責任があるのですが、ここでよく離職票の交付がいつまで経ってもされない、というトラブルをよく耳にします。理由は様々ですが、どのような理由であれ、ハローワークで基本手当を受ける手続きができないので、退職者の生活に影響します。

退職者としては、まず、会社に督促を行います。しかし、それでも離職票が交付されなければ、ハローワークに出向いて相談してください。雇用保険の被保険者でなくなったことの確認を請求することになります。その際に、退職した証明(通知書や退職のやり取りのメールなど)があれば持参すると良いでしょう。

ハローワークはその相談を受けて、会社側に離職をしたことの確認をします。また、ハローワーク側の職権により、離職票が交付されることもあります。

少なくとも、ハローワークは離職票が交付されない退職者に対して無碍な対応をすることはありません。お困りであれば、迷わずにハローワークに出向くことをお勧めします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

●離職票の交付は退職日翌日から数えて2~3週間かかる。
●離職票交付時点でわからない給与の金額は「計算中」として0円でOK。
●離職票が交付されないというトラブルは迷わずハローワークへご相談を。


離職票は基本手当を受けるためには絶対に必要なものです。ご自身の生活を守るためにも、離職票に関する知識は在職中からぜひ身につけておきましょう。また、事業主の方は、退職者との余計なトラブルを避けるためにも、速やかな離職票の交付を心がけてください。

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