変更点まとめ ! 平成29年度キャリアアップ助成金解説
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キャリアアップ助成金変更点まとめ


平成29年度より、雇用関係助成金の中にいくつか変更の生じるものが出ることは、すでに3月22日付の記事 『キャリアアップ助成金に変更あり ! 平成29年度雇用関係助成金に関する改正速報』 にてご紹介した通りです。

その中でも特に関心が寄せられる「キャリアアップ助成金」について、変更点がまとめられたリーフレットが公開されましたので、ご紹介いたします。

以下、主な変更点をリーフレットから抜粋して解説していきます。

参照 : 厚生労働省キャリアアップ助成金重要なお知らせ


コース区分の変更と新設コースについて


まずは「コース区分」についての変更です。キャリアアップ助成金は従来、「正社員化コース」「人材育成コース」「処遇改善コース」の3本柱で構成されており、「処遇改善コース」内でさらに4つのコースに分かれていましたが、これらがすべて独立したコースとして設定され、さらに新設の2コースが追加されました。つまり、合計8コースに編成されたことになります。

■ 平成29年度キャリアアップ助成金 8つのコース
(1)正社員化コース
(2)人材育成コース
(3)賃金規定等改定コース
(4)健康診断制度コース
(5)賃金規定等共通化コース
(6)諸手当制度共通化コース
(7)選択的適用拡大導入時処遇改善コース
(8)短時間労働者労働時間延長コース


新設2コースは「有期契約労働者等の処遇改善」に関わる助成


平成29年度、新たに設置された2コース概要は下記の通りです。

■ 諸手当制度共通化コース
パート・アルバイト、契約社員等の非正規雇用労働者に対し、正社員と共通する手当制度を創設し、適用した企業が支給対象となります。制度の詳細を職務規定等に明文化することが条件とされており、主に社会保険労務士など専門家への制度設計委託費用が助成されます。

1事業所当たり 38万円<48万円>(28万5,000円<36万円>)
※< >は生産性要件を満たした場合の支給額
※( )は大企業への支給額
※1事業所あたり1回のみ

諸手当については、現状、正社員のみが支給対象とされている会社が多いと思います。 この点、「同一労働・同一賃金」の観点から、正社員、非正規の別を問わず両方に適用される手当制度の創設が目指されています。

■ 選択的適用拡大導入時処遇改善コース
短時間労働者への社会保険適用拡大について、従業員501名以上の企業においてはすでに昨年10月より開始されています。このたび、「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律」(平成28年12月26日公布)の成立に伴い、平成29年4月より、従業員500名以下の企業においても“労使の合意に基づき”、企業単位で短時間労働者への社会保険適用拡大が可能となりました。

こうした適用拡大を促進させる目的で新設された助成金が、「選択的適用拡大導入時処遇改善コース」です。有期契約労働者等を新たに社会保険の被保険者とし、基本給を増額した場合に助成されます。

1事業所当たり支給申請上限人数は30人まで
基本給の増額割合に応じて、
・3%以上5%未満:1人当たり19,000円<24,000円>(14,250円<18,000円>)
・5%以上7%未満:1人当たり38,000円<48,000円>(28,500円<36,000円>)
・7%以上10%未満:1人当たり47,500円<60,000円>(33,250円<42,000円>)
・10%以上14%未満: 1人当たり76,000円<96,000円>(57,000円<72,000円>)
・14%以上: 1人当たり95,000円<12万円>(71,250円<90,000円>) ※< >は生産性要件を満たした場合の支給額

※( )は大企業への支給額


要件となっている“労使の合意”については、「従業員の過半数で組織する労働組合の同意、もしくは従業員の過半数を代表する者などの同意を得て、年金機構に申出をすること」とされています。

一般的には「保険料負担」などのデメリットばかりに目がいきがちな社会保険加入ですが、一方で加入に伴うメリットについても、労使が十分理解した上で適用拡大を進めていきましょう。

社会保険加入によって期待される、労使双方のメリットについてはコチラをチェック

↓ ↓ ↓

参照 : 厚生労働省「平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大)」


正社員化コースの支給額が変更になる


キャリアアップ助成金の各コースの中でも、特に使い勝手の良い助成として知られるのが「正社員化コース」です。今回、支給額に変更が出ていますので、ご確認ください。

■ 正規雇用労働者に「多様な正社員(勤務地・職務限定・短時間正社員)」を含めることとし、多様な正社員へ転換した場合の助成額を増額
有期→正規:1人当たり57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)
無期→正規:1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)
※平成28年度は、「有期→多様」「無期→多様」への変換についてはそれぞれ異なる助成額の設定がありました
※< >は生産性要件を満たした場合の支給額
※( )は大企業への支給額


以上、諸々の変更点について、ご不明な点がございましたら社会保険労務士にご相談ください。もちろん、申請代行のご依頼もお気軽にどうぞ !

参照 : SHARES 社会保険労務士 丸山博美のページ

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