コロナ関連の労災保険請求・傷病手当金支給申請に伴う「医師の証明」の取扱いが変更に
労務


新型コロナウイルスの変異株・オミクロン株が猛威をふるい、連日多くの新規感染者数が記録される中、深刻化する病床ひっ迫、医療機関や保健所における負担増が問題視されています。そんな中、医療機関等の負担軽減を図るべく、労災保険請求や傷病手当金申請の手続においては、一定の条件下で「医師の証明」を不要とする旨が公表されました。

この記事の目次

<労災>休業補償給付請求時、「診療担当者の証明」に代わる証明書の添付が認められます

労災保険の休業補償給付支給申請書には1ページ目の下部に「診療担当者の証明」欄があります。この欄に関しては、PCR 検査や抗原検査からの陽性結果通知書、もしくはMy HER-SYS により電磁的に発行された証明書等を添付することで、記載しなくても良いとされました。

参考:厚生労働省「休業補償給付支給請求書 業務災害用(様式第8号)」

<健保>傷病手当金の請求期間が14日未満の場合、担当医師の証明が不要に

健康保険の傷病手当金支給申請書の「療養担当者記入欄(4ページ目)」の担当医師証明についても、コロナ関連の申請では原則不要とされています。
ただし、傷病手当金の請求期間が「14日未満か、以上か」で取り扱いが異なります。

請求期間が14日未満の場合

傷病手当金支給申請書(2ページ目 被保険者記入用)の申請内容3「発病時の状況の欄」に発症年月日、発症時の症状等を記入することで、担当医師の証明及び公的な通知書等の添付が不要となります。

※記入例:
発症年月日:令和4年7月15日
7/15より38.0℃の発熱、せき、強いだるさ、息苦しさなどの自覚症状があった。


請求期間が14日以上の場合

「14日未満の場合」同様、医師の証明は原則不要です。ただし、症状、経過等を日ごと詳細に記載した「療養状況申立書(新型コロナウイルス感染症 提出用)」の添付が必要です。ただし、公的な通知書等の提出が求められる場合もあるようです。ここでいう「公的な通知書等」とは、My HER―SYSからプリントアウトした「療養証明書」、医療機関が発行した「PCR検査の結果通知」「抗原検査結果通知」写し、任意でPCR検査・抗原検査を行った場合、検査機関より交付された陽性の検査結果通知書写し等が挙げられます。ただし、申立書にはこれらの通知書等がある場合には添付するよう記載されているので、申請時に一緒に提出してしまうのがスムーズでしょう。

参考:協会けんぽ「療養状況申立書(新型コロナウイルス感染症 提出用)」

国保加入者の新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金でも、医師の証明は不要に

通常、国民健康保険には傷病手当金の制度はありません。しかしながら、コロナ禍での感染拡大状況に鑑み、例外としてコロナ罹患に係る傷病手当金が支給されています。前項は、協会けんぽへの傷病手当金支給申請での取扱いを解説したものですが、市区町村の国民健康保険でも同様に、医師の証明を不要とする取り扱いとされています。手続き詳細は、申請先となる各市区町村にご確認いただければと思います。

まとめ

今号で解説したコロナ関連の労災保険請求・傷病手当金支給申請に伴う「医師の証明」の取扱いについては、2022年9月6日時点で「当面の間」の措置とされています。申請時には必ず最新の情報をご確認の上、適切な形で書類作成を進められる様にしましょう。何かと複雑な労災請求、傷病手当金の支給申請は、社会保険労務士への代行ご依頼がお勧めです!

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