2022年12月以降、「雇用調整助成金コロナ特例」は助成率縮小へ
労務

新型コロナウイルス関連の規制が徐々に緩和され、日常生活においては、長かったコロナ禍も少しずつコロナ以前に戻りつつあるなと感じられる場面が増えているように感じられます。こうした中、コロナ禍の企業支援として幅広く活用されてきた「雇用調整助成金特例措置」にも、2022年12月以降、大幅な変動がありそうです。さっそく概要を確認しましょう。

この記事の目次

まずは復習!「雇用調整助成金」、「休業支援金」とは?

「雇用調整助成金(新型コロナ特例)」とは、新型コロナウイルス感染症の影響により、事業活動の縮小を余儀なくされた場合の従業員の休業に際して受けられる助成金のことです。企業においては雇用調整助成金での対応が主流ですが、一方で、コロナ事由による休業に際し、事業主から休業手当を受けられなかった労働者については「休業支援金」を支給して対応しています。
各助成金制度の具体的な内容は、以下よりご確認いただけます。

参考:
厚生労働省「雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)」

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」

なお、次項の表中では、「雇用調整助成金等」「休業支援金等」というように「等」がついていますが、これは雇用保険被保険者以外の労働者を対象にした「緊急雇用安定助成金」「休業給付金」についても同様の取扱いとされるためです(雇用調整助成金、休業支援金は、それぞれ雇用保険被保険者を対象とする制度です)。

雇用調整助成金(新型コロナ特例)の助成率縮小、及び業況が厳しい事業主への特例について

それではさっそく、各助成金に関わる2022年12月以降の変更点を確認しましょう

雇用調整助成金など
出典:厚生労働省「令和4年12月以降の雇用調整助成金の特例措置等について_別紙」

雇用調整助成金等

・原則的な特例措置の助成率を「2/3」に縮小
※上限額に変更は無し
・地域特例を廃止
・業況特例(生産指標が最近3か月の月平均で前年、前々年又は3年前同期比で30%以上減少している事業主)についても原則廃止とするが、2022年12月から2023年1月までは助成率「2/3(解雇を行わない場合9/10)」、上限額「9,000円」とする経過措置を講じ

休業支援金等

・原則的な措置上限額は、2022年10月までの「8,355円」を維持するが、助成率については「6割」に縮小
・地域特例を廃止

2022年12月より新たに雇用調整助成金を活用する場合、コロナ特例は使えません

2022年12月以降の雇用調整助成金に関してもうひとつ、大きな変更点があります。2022年11月以前にコロナ特例を利用しておらず、2022年12月以降の休業等から新たに雇用調整助成金を申請する場合、コロナ特例ではない通常の制度により申請することになるという点です。ただし、新型コロナウイルス感染症を理由とする休業等であって、判定基礎期間の初日が2022年12月1日から2023年3月31日までの間の休業等に係る支給要件は、一部緩和されます。詳細は以下よりご確認いただけます。

参考:厚生労働省「令和4年12月以降の雇用調整助成金の活用について(フローチャート)(予定)」

まとめ

今号では、コロナ禍で活用されている雇用調整助成金等の最新情報についてご紹介しました。ところで、コロナ関連の助成金についてしばしば問題となっていることといえば「不正受給」です。政府は不正受給対策を強化していますので、申請内容の誤りや支給された助成金の返還希望についてはお早目に労働局またはハローワークにご申告ください。併せて、「代行依頼先」にも注意が必要です。

厚生労働省管轄の雇用関係助成金に関しては社会保険労務士の独占業務とされており、民間の助成金申請代行業者等が申請を代行することはできません。雇用関係助成金に関わるご相談は、SHARES公認の社会保険労務士までお気軽にお問い合わせください。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。