マイナ保険証について、その取得方法、メリット、紛失時の対応について解説。
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最近、医療機関にマイナンバーカードの健康保険証(以下、マイナ保険証)のリーダーが設置されている箇所が増えました。既に全国で83,000件の医療機関、薬局等でマイナ保険証の利用が可能(2022年11月現在)となっております。

マイナ保険証は2023年4月から、すべての医療機関で使うことができるようになります。予定としては、現在使われている紙の保険証は2024年秋を目処に廃止することになっており、マイナ保険証を使うことは避けられなくなるでしょう。

ここでは、マイナ保険証について、基本的なこと、知っていただきたいことを解説します。

1.マイナ保険証の手続きはすぐできる。

マイナ保険証は「どこで取得できるの?」という質問を受けることがありますが、マイナンバーカードさえあれば、どこでも登録できます。役所などに出向く必要はありません。

パソコン(ICカードリーダーが必要)やスマホで「マイナポータル」のアプリをインストールし、あとはその案内に従って操作をするだけです。必要なのはマイナンバーカードとその4桁の暗証番号です。

「パソコンとかスマホとか苦手なんだよね」という方にはセブンイレブンのATMでもマイナ保険証にすることが可能です。動画にしてわずか45秒です。特に費用がかかることも無いので、手軽にマイナ保険証を登録することをお勧めします。

※参考:マイナンバーカードの健康保険証利用申込み ATM操作方法

2.マイナ保険証のメリットとは?

まず、財布の中がカードでいっぱいという方も少なくないと思いますが、その健康保険証というカードを1枚減らせるのは一つのメリットです。

実際に医療機関にかかった際は、薬剤情報・特定健診情報等の閲覧同意や、高額医療費制度の限度額適用が受けられます。後者については、これまで紙の情報が物理的に保険者と被保険者・医療機関を往復していたため、時間がかかっていました。マイナ保険証ではそこに被保険者情報が登録されているので、都度申請する必要がなく、その場で限度額確認が終わります。特に急な入院などでは、特に手続きをしなくても一時的な大きい負担を避けられるので、大きなメリットになります。

また、紙の保険証が廃止されれば、転職などの際も健康保険証を切り替える必要が無くなります。従業員から見ると、転職時などのとき、一時的に健康保険証が手元からなくなる不安が解消され、事業主から見れば、健康保険証を従業員に送付、回収する手間が不要になります。

3.マイナ保険証を紛失したら?

マイナ保険証の一番の不安は、カードを紛失することで、健康という大切な個人情報を漏洩することではないでしょうか。

しかし、マイナンバーカードやその制度自体にありがちな誤解となりますが、まず、カードについてはパスワードがわからなければ使うことはできません。また、マイナンバーがわかるだけでは、情報を引き出すこともできない仕組みになっています。そもそもICカードのチップには年金や医療などの情報は記録されていません。

イメージとしてはクレジットカードのような感覚でしょうか。お財布にクレジットカードがあるように、マイナンバーカードも持ち歩いて使って良いでしょう。もちろん、紛失時にはいつでも機能停止できるようになっているのも、クレジットカードと同じです。

※参考:マイナンバーカード総合サイト~紛失・拾得について~

また、今のところマイナンバーカードは紛失すると1ヶ月ほど発行にかかっていますが、紙の健康保険証の廃止までには10日程度で発行できるように準備を進めていると発表されています。

まとめ

●マイナ保険証は自分ですぐに登録できます。
●マイナ保険証により、手続きの簡略化が進みます。
●マイナ保険証はクレジットカードを持つ感覚と同じ。


いかがでしたでしょうか。
マイナンバー制度に対する否定的な意見もありますが、この制度の活用により、たくさんの事務作業が簡略化され、そこで働く人たちの働き方改革の一助になっていることも間違いありません。

マイナ保険証に切り替えることは、見えない別の方の役に立っているのです。皆様が思っている以上にマイナ保険証への切り替えは簡単なので、ぜひ一度試していただければ幸いです。

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