御社の働き方改革に追い風!使い勝手向上中の「職場意識改善助成金(テレワークコース)
労務

この記事の目次

「職場意識改善助成金(テレワークコース)」


前号では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて注目を集める「テレワーク」をテーマにお話ししました。

今なぜテレワークなのか、導入に際して国がどのようなサポートを行っているのか、ざっくりとではありますがご理解いただけたのではないでしょうか ?
参照 : 7月24日「テレワーク・デイ」実施 ! テレワーク導入時に使えるサポートをチェック |

今号では、テレワーク導入に向けた支援策のひとつである「職場意識改善助成金(テレワークコース)」をメインにご紹介します。本助成金は平成26年度に新設された比較的新しい制度ですが、

■ 当初は在宅勤務への取り組みのみを対象にしていたものが、平成27年度から在宅勤務に加え、サテライトオフィス勤務の導入取り組みも支給対象となった

■“一人当たりの上限額”が平成27年度までは最大「6万円」だったが、平成28年度からは最大「15万円」までに大幅増額した

■さらに平成29年度から
⇒短時間のテレワーク実施の場合も助成対象になった
⇒1事業主当たり2回まで支給を受けられるようになった

と、昨今の働き方改革の中で年々使い勝手が良くなってきている注目の助成金です。テレワークの導入を検討中の企業であれば、今このタイミングで積極的に活用したいものです。


成果目標は「有給休暇の取得促進」と「所定外労働の削減」


「職場意識改善助成金(テレワークコース)」の支給申請にあたっては、単にテレワークという働き方を導入すれば良いというわけではなく、大前提として下記2つの手順を踏んだ取り組みが必須となります。

■ 労働時間等の設定の改善≫を目標に、事業実施計画に基づいて、相応しいテレワークという働き方を導入すること
■ 受給のための要件となる≪成果目標≫の達成を目指すこと

取り組みを実施する以前に提出する「職場意識改善助成金事業実施承認申請書」には、下記を盛り込んだ事業計画書を添付することになっています。


(1) 実施体制の整備のための措置


次のアからウの全てを実施すること

ア 労働時間等設定改善委員会の設置等労使の話し合いの機会の整備
イ 労働時間等に関する個々の苦情、意見及び要望を受け付けるための担当者の選任
ウ 労働者に対する事業実施計画の周知



(2) 支給対象の事業課


下記の内、いずれか1つ以上、実施する取り組みを定めること

・テレワーク用通信機器の導入
・運用(ただし、パソコン、タブレット、スマートフォンは対象外)
・保守サポートの導入
・クラウドサービスの導入
・就業規則・労使協定等の作成・変更
・労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発
・外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング



(3) 成果目標の設定


事業実施期間(事業実施承認の日から平成30年2月15日まで)の中で、1~6ヵ月間を評価期間として定め、この間に下記の目標達成を目指す

1.評価期間に1回以上、対象労働者全員に、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークを実施させる

2.評価期間において、対象労働者が在宅又はサテライトオフィスにおいてテレワークを実施した日数の週間平均を、1日以上とする

3.下記①②のうちいずれかを選択
①年次有給休暇の取得促進について、労働者の年次有給休暇の年間平均取得日数を前年と比較して4日以上増加させる
②所定外労働の削減について、労働者の月間平均所定外労働時間数を前年と比較して5時間以上削減させる。

参照 : 厚生労働省「職場意識改善助成金(テレワークコース)」

参照 : 厚生労働省「職場意識改善助成金支給要領(テレワークコース)」

支給申請の流れとしては、

平成29年12月1日までに
(ただし、締切日以前に受付を終了する場合あり
テレワーク相談センター宛てに「職場意識改善助成金事業実施承認申請書」と事業計画書等の必要書類を提出

厚生労働省から事業実施承認通知書が送付された後
事業計画に基づき、成果目標に向けた取り組みを実施

事業実施期間終了後、平成30年2月末日までに
テレワーク相談センター宛てに支給申請

となります。

ここに記載していない「対象事業主」や「支給額」等の事項を含め、詳細は下記URLをご確認ください。
参照 : 厚生労働省「職場意識改善助成金(テレワークコース)」


すでにテレワークを導入している事業主も対象となります


今号でご紹介した職場意識改善助成金(テレワークコース)は、新規にテレワークを導入している企業のみならず、「現状、試行的にテレワークを導入している」、「既にテレワークを導入しているが今後も継続して活用していきたい」といった場合等、比較的幅広く支給が認められています。

また、平成29年度より、すでに本助成金を受給したことがあっても、過去の受給時からテレワークの対象労働者を2倍以上に増加して実施する場合には再び支給申請ができるようになりました。(1事業主あたり2回まで受給可能)

新規導入時、そして適用拡大時の2段階で活用できる様に変更されたことで、テレワーク運用上ますます使える助成金として生まれ変わった、ということになります。


まとめ


ICTを活用した在宅勤務、サテライトオフィス勤務、そしてモバイルワークという新しい働き方の総称であるテレワークには、従来当たり前だった働き方を大きく変える可能性が秘められています。適所に導入することで、労使双方にとってプラスの作用することは間違いありません。

勤怠管理や評価制度等、実際に運用していくにあたっての課題を懸念される方もいらっしゃると思いますが、まず一歩踏み出してみなければ何も始まりません。

専門家である社会保険労務士によるコンサルティング、就業規則や規程の作成・改訂も助成金の支給対象となる取り組みですから、この機会にぜひご相談いただければ幸いです。

参照 : SHARES 社会保険労務士 丸山博美のページ

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