誰でも分かる!年金受給者の確定申告
税務・財務


この記事の目次

1.年金受給者の確定申告


現在日本では、全ての方が20歳に到達すると、国民年金の加入の義務が発生します。国民年金に加入すると、所得に応じて国民年金保険料を納める必要があり、その納めた期間が10年以上ある方については65歳から国民年金を受け取ることが出来ます。

よって、65歳以上の方の多くは国民年金を受け取っています。この国民年金は給料の支給を受けることや、事業での収入を得たりすることと同様に、所得として考えられ、状況によっては確定申告を行う必要があります。
また国民年金は所得の種類では雑所得に該当します。

2.年金受給者の確定申告不要制度


一般的には年末調整を行う給与所得者以外は、年間の所得税の総決算としての確定申告が必要となります。 しかし多くの65歳以上の方が年金を受給していることや、高齢の方が確定申告手続きを行うのには負担があるなどの理由から、年金受給者には確定申告不要制度があります。

この制度が使える方は、国民年金をはじめとする公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である方です。
言い換えると、年400万円以下の年金収入のみで生活をしている高齢者には確定申告の必要はない、ということです。 この制度があるため、多くの年金受給者は確定申告を行う必要がありません。

一方で、年金収入以外に会社を経営し、給与所得があり、その所得が20万超の方の場合は、確定申告の義務が生じます。この場合は確定申告書Aという様式を使用して、確定申告をする必要があります。 必要なものは確定申告書A、年金の源泉徴収票(年金を支給している団体から、年に1回送付されるのが一般的です)、給与の源泉徴収票、マイナンバー関係書類です。

これらを持参して税務署に確定申告期間中に赴けば、その場で書類が作成出来ますし、また自身であらかじめ手書きして持参や郵送、またインターネット上でも作成が出来ます。 また、給与所得ではなく不動産所得がある場合は確定申告書Bを使用し、上記の必要書類に加えて、不動産所得に係る書類も必要となってきます。 これらの確定申告書類を提出する事で、年間の所得税の総決算が出来、所得税の納付もしくは還付手続きを行えば、確定申告は完了となります。

3.あえて確定申告をしたほうがお得な場合もある


上記でご紹介しました確定申告不要制度ですが、その制度に該当する方でも、あえて確定申告をした方がお得な場合もあります。 それは、確定申告をすることで所得税が還付になる方です。所得税の還付額を決定させるには、確定申告を行う必要があります。戻ってくる税金が発生していたとしても、自身で申告を行わない限り、自動的に税務署が税金を戻してくれることはありません。

年金受給者は一定金額以上を受給している場合、年金支給時に源泉所得税を差引されて入金をされています。この方が、1年間に多くの医療費を支払っていた場合、この医療費を確定申告で医療費控除を適用した場合、差し引かれていた源泉所得税の一部ないし全部が還付される可能性が大いにあります。このように確定申告でしか受けることのできない控除がある場合は、確定申告で所得税を戻してもらえる可能性が大きいです。

また、このように税金が戻ってくる場合の確定申告を還付申告といいますが、還付申告の期限は申告年の翌年1月1日から5年間です。 直近の年度で、もし還付の可能性があったにも関わらず、確定申告をしていない場合は、今からでも間に合いますので、是非確定申告書を提出いただきたいです。

4.まとめ


年金受給者はまずは確定申告をする義務があるのか、ないのかを見極める必要があります。さらには義務がなくても、あえて確定申告を行うことで、所得税の還付を受けることが出来る可能性もあります。
もし判断に迷われた場合は、お近くの税務署や税理士に相談することもおすすめします。

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