仕訳を行うにあたり、どの勘定科目を使用すべきか、区分はどのようにするべきか迷われる方も多いかと思われます。勘定科目を列挙しその内容をご説明致します。
今回は、【後編】として損益計算書科目をご紹介致します。
営業収益
営業収益 |
売上高 |
商品を販売、サービスを提供した収入を表す収益です。 |
売上値引高 |
商品やサービスの質の低下を起因として代金を安くした金額を表します。 |
売上戻り高 |
商品やサービスの返品を受けた金額を表します。 |
売上割戻し高 |
商品やサービスの量を起因として代金を安くした金額を表します。 |
営業費用
営業費用 |
役員報酬 |
役員に支払う人件費のための費用です。原則的に定額です。 |
給与手当 |
従業員に支払う人件費のための費用です。 |
賞与手当 |
人件費のうち賞与に該当する費用です。 |
退職金 |
人件費のうち退職金に該当する費用です。 |
法定福利費 |
社内環境整備のために法律によって定められ支出される費用です。社会保険料などが該当します。 |
福利厚生費 |
社内環境整備ために支出される費用です。懇親会費や制服代などが該当します。 |
外注費 |
社外に業務を依頼した際に支出される費用です。 |
地代家賃 |
地代や家賃に支出される費用です。会社事務所家賃や駐車場代などが該当します。 |
水道光熱費 |
通信のために支出される費用です。電話代、インターネット代、切手代などが該当します。 |
通信費 |
社内環境整備のために法律によって定められ支出される費用です。社会保険料などが該当します。 |
車両費 |
車両利用のために支出される費用です。ガソリン代、車両部品代などが該当します。 |
消耗品費 |
消耗品のために支出される費用です。文房具など雑多なものから少額の減価償却資産まで幅広く該当します。 |
荷造発送費 |
発送のために支出される費用です。宅配便送料、梱包費用などが該当します。 |
交際費 |
社外との交際のために支出される費用です。会食費や香典、お歳暮、お中元などが該当します。 |
会議費 |
社内外との会議のために支出される費用です。会議室利用料や飲食費などが該当します。 |
旅費交通費 |
移動のために支出される費用です。通勤費や電車、バス、タクシー代などが該当します。 |
諸会費 |
会に参加するために支出される費用です。町内会費、交流会費などが該当します。 |
新聞図書費 |
会社に必要な書籍の購入に支出される費用です。新聞代や書籍の購入代金などが該当します。 |
研究開発費 |
研究開発のために支出される費用です。研究開発に係る材料費などが該当します。 |
広告宣伝費 |
広告宣伝のために支出される費用です。広告掲載料金や会社案内パンフレット作製費などが該当します。 |
修繕費 |
修理のために支出される費用です。修理のための道具の購入費や、修理業者に支払った外注費などが該当します。 |
減価償却費 |
固定資産を費用化したものです。現預金の支出はありませんが、固定資産台帳より計算をされます。 |
支払手数料 |
手数料のために支出される費用です。振込手数料や為替手数料などが該当します。 |
保険料 |
会社が負担する保険のために支出される費用です。複数年契約の場合は1年分を当期の費用とします。 |
租税公課 |
税金のために支出される費用です。固定資産税や印紙税、自動車税などが該当します。 |
貸倒引当金繰入 |
貸倒引当金の残高が不足していた際に、充てるための費用です。 |
貸倒損失 |
売上債権が回収不能と判明をした際に、その損失を計上するための費用です。 |
雑費 |
上記の科目にいずれにも該当しないような、雑多な支出を計上するための費用です。 |
営業外収益
営業外収益 |
受取利息 |
預金などに入金をされた利息を計上するための収益です。 |
仕入割引 |
商品やサービスの支払時期を早めたことを起因として代金を安くしてもらった金額を表します。 |
為替差益 |
為替変動による収益を表す収益です。 |
雑収入 |
上記の科目のいずれにも該当しないような、雑多な収入を計上するための収益です。 |
営業外費用
営業外費用 |
支払利息 |
借入金などで支払いをした利息を計上するための費用です。 |
売上割引 |
商品やサービスの入金時期を早めたことを起因として代金を安くした金額を表します。 |
為替差損 |
為替変動による損失を表す費用です。 |
雑損失 |
上記科目のいずれにも該当しないような、本業以外の雑多な支出を計上するための費用です。 |
特別利益
特別利益 |
固定資産売却益 |
固定資産を売却した際の帳簿価額と売価価額の差額である利益を計上するための収益です。 |
債務免除益 |
債務の支払義務が免除さることが判明した際に、その利益を計上するための収益です。 |
前期損益修正益 |
前期の仕訳を訂正した際に生じる利益を計上するための収益です。
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特別損失
特別損失 |
固定資産売却損 |
固定資産を売却した際の帳簿価額を売却価額の差額である損失を計上するための費用です |
前期損益修正損 |
前期の仕訳を訂正した際に生じる損失を計上するための費用です。 |
まとめ
以上のように損益計算書には様々な勘定科目があります。上記はあくまでも一般的な勘定科目名、内容であると認識していただければと思います。
勘定科目の区分や仕訳にご不明な点がございましたら、身近な専門家にご相談されることをお勧めいたします。
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