軽減税率制度、適格請求書保存方式のスケジュール
税務・財務


令和元年10月1日からの消費税の増税に伴い、軽減税率制度や適格請求書保存方式など、新たな仕組みが導入をされます。

この記事の目次

1.消費税率の増税スケジュール

消費税率は以下のようなスケジュールで増税がされます。軽減税率制度は現行と同様の8%の税率ですが、内訳である国税と地方税の税率が異なるため、消費税の納付税額を計算する際には注意が必要です。

現行令和元年10月~
軽減税率標準税率
国税6.30%6.24%7.80%
地方税1.70%1.76%2.20%
8%8%10%

2.軽減税率制度、適格請求書保存方式のスケジュール

消費税の増税に伴い、軽減税率制度、適格請求書保存方式の仕組みが導入されます。これらは以下のスケジュールで施行されます。

現行 消費税率8%
請求書の記載事項 ・発行者の氏名又は敬称
・取引年月日
・取引の内容
・対価の額
・受領者の氏名又は名称
請求書の交付義務 義務なし
仕入税額控除の要件 帳簿及び請求書等の保存
税額計算方法 取引総額からの割戻計算
売上税額の計算の特例 -
仕入税額の計算の特例 -
令和元年10月~ 消費税率 軽減税率8% 標準税率10%
請求書の記載事項 上記に加えて
・軽減対象資産の譲渡等である旨
・税率毎に区分して合計した対価の額
請求書の交付義務 交付義務なし
仕入税額控除の要件 帳簿及び区分記載請求書等の保存
税額計算方法 税率毎の取引総額からの割戻計算
売上税額の計算の特例 軽減税率対象売上のみなし計算
仕入税額の計算の特例 軽減税率対象仕入のみなし計算
令和5年10月~ 消費税率軽減税率8% 標準税率10%
請求書の記載事項 上記に加えて
・登録番号
・税率毎の消費税額及び適用税率
請求書の交付義務 交付義務あり
仕入税額控除の要件 帳簿及び適格請求書等の保存
税額計算方法 割戻計算と積上げ計算のいずれか
売上税額の計算の特例 -
仕入税額の計算の特例 -

このスケジュールに合わせて、事業者は軽減税率と標準税率の2つの税率に対応の出来るレジの導入や、適格請求書を作成するためのシステムの変更、適格請求書発行事業者の登録を行う等、消費税増税と共に様々な行うべき業務が発生すると予想がされています。

3.用語解説

スケジュール内の用語を簡単にご紹介致します。

軽減税率制度 食品、新聞等の一定の取引については、消費者への負担増等を理由に消費税が10%に増税後も、従来の8%に据え置くという制度
適格請求書保存方式 従来の領収書、請求書よりも詳細な内容を記載し税率等を正しく伝えるために作成したものを適格請求書といい、その適格請求書でないと仕入税額控除の対象の取引として認められない
対価の額 税込の取引金額
仕入税額控除の要件 納税すべき消費税は原則として預かった消費税から支払った消費税を差し引いて計算をしますが、支払った消費税として計算に算入できる取引として認められる要件
割戻計算 取引総額から消費税額部分について税率を用いて税額を計算する方法
積上げ計算 ひとつひとつの取引の消費税額を区分して記録しその合計から税額を計算する方法
売上税額の計算の特例 預かった消費税の集計方法
仕入税額の計算の特例 支払った消費税の集計方法

4.まとめ

令和元年10月より消費税が増税をされますが、それに伴い軽減税率制度の導入、それ以降も適格請求書保存方式の導入等により、令和元年以降も消費税について事業者は様々な対応をしなくてはなりません。
対応を行えないと取引先や顧客に不都合が生じますので、スケジュールを確認し、それらの制度に則した準備を漏れの無いように行いたいものです。

上記のスケジュールのみならず、軽減税率制度や適格請求書保存方式の導入方法や、また導入後の消費税の納税額の計算等、お困りのことがございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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