赤字決算を理由に確定申告しないとこんな落とし穴が!?
税務・財務


こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!
2019年も7月となり、1年間の半分が終わってしまいました!
法人税の確定申告および税金納付は決算日の2ヶ月後が締め切りとなりますので、 3月決算会社の場合は、5月末がタイムリミットということですね。

ということは、7月は5月決算会社の申告期限月ですから、3月決算会社の皆様は申告・納付も終わってますよね!?
「赤字決算だったから均等割払ったし申告する必要ないよね?」
「仕事が忙しくて、正直、記帳と申告に手が回ってなくて...」

うーん、、、
お気持ちは分かりますが、それでも確定申告はしなくちゃダメなんです...。
そこで今回は、本来の期限である2か月以内に確定申告・納付を行わなかった場合に、 どんなデメリットがあるかを簡単に紹介しますね!

この記事の目次

1.無申告加算税を払うことになる

冒頭に記載したとおり、法人税の申告期限は決算日から2か月後ですが、その期限を1日でも過ぎて申告書を提出した場合には無申告加算税の対象とされてしまいます。
期限内に申告していないから、「無申告」として加算税が課される訳ですね。加算税はペナルティとしての税金という意味です。
この無申告加算税は税務調査等で指摘を受けた場合には「納付すべき税額」のうち、50万円までは15%、50万円を超過した部分については20%を乗じることにより計算されるため、1日でも申告が遅れるだけで結構な痛手になってしまいます...。

一方で自主的に期限後申告をした場合には、「納付すべき税額」に対して5%の加算税となりますので、制度的にも「さすがにこちらが言う前に申告してよね」ということなんでしょうね。

2.延滞税を払うことになる

期限内に確定申告ができていないということは、ほとんどの場合は確定税額が不明ということになりますから、1の無申告加算税に合わせて、延滞税の対象にもなってしまいます。
延滞税はその名の通り、税額の納付を「延滞」していることによる税金です。 税金の納付を延滞するということは、言ってしまえば国からお金を借りているのと実質的に同義なので、「期限を延長した日数に応じて利息として追加の税金を払う」ものと考えれば分かりやすいのではないでしょうか。
そしてこの延滞税は原則として以下の算式により算出されます。

{ 納付すべき税額(10,000円未満の端数切捨て)×延滞税率(※)×延滞日数 } ÷365日

こちらは年利のような考え方で算出されるため、納付期限を超過した場合には一刻でも早く税金の納付を終えることで余分な税金の支払いを低く抑えることができます。

延滞税率について

延滞税率は延滞期間により、以下のとおり二段階の税率があります。
納付期限日を超過して2か月以内に払う分には原則7.3%(特例基準割合により、2019年3月期は2.6%)
納付期限日を超過してからさらに2か月を超過してに払う分には原則14.6%(特例基準割合により、2019年3月期は8.9%)

3.青色申告の申請取消対象となる

青色申告を行うと税務面でかなりの恩恵を受けることができるため、基本的には皆さん青色申告の申請をしているかと思います。
しかしながら、2期連続して期限内に申告をできなかった場合には、税務署から青色申告にかかる申請の取消し決定が通知されます。

ということは、2期連続して確定申告をしていない場合にも当然のことながら取消し決定の対象となるわけです。
もちろん、一度取消しの通知を受けると永遠に青色申告の申請ができなくなるわけではありませんが、取消しの通知を受けた日から1年以内に提出した「青色申告承認申請書」については、その申請が却下されてしまいます。

まとめ

いかがでしたか?
上記で列挙しただけでも期限後申告には大きなデメリットが伴います。
もちろん赤字決算で所得の発生がない場合でしたら、(均等割を除けば)払う税金がそもそもないことから追加の税金を払う必要もないということになりますが...。
それでも、赤字決算を理由に2期無申告のまま期限を超過した場合には、青色申告の申請が取り消されてしまうので、欠損金の繰越を含む数々の恩恵が受けられないことになります。

また、期限内に申告できないということは、日々の帳簿付けも正確にできていない可能性があるため、「赤字決算だと思ってたけど、実際に申告書を作成してみたら所得が発生していた」なんてこともあり得ます。

このような事態にならないよう、期限内にきちんと申告・納付することがベストではありますが、申告期限を超過した場合であっても早急に申告・納付を自主的に済ませるべきなのはお分かり頂けたかと思います。
税金関連の滞りは融資の面でも不利となる可能性がありますので、いざという時に大きな懸念にならないよう、傷が浅いうちに対象するようにしましょうね!

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