確定申告が必要な人とは?
税務・財務

確定申告の時期が近づくと、所得税の申告が必要なのか?と不安になる方もいらっしゃるかと思います。今回はどのような人が所得税の確定申告が必要な人に該当をするかをご紹介致します。

この記事の目次


1.所得税の確定申告とは

所得税の確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する所得税等の額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金等との過不足を精算する手続きです。
日本国内に住所を有している人、または現在まで引き続き1年以上居所を有している人である居住者のうち、日本国籍を有しておらず、かつ、過去10年以内において国内に住所または居所を有していた期間の合計が5年以下である非居住者以外の人は、その源泉が国内か国外であるかに関わらず、全ての所得について所得税等を納める義務があります。

2.所得の種類

所得税の確定申告の必要の有無は、該当年度に得た所得の種類により異なります。所得は以下の10種類に区分をされます。

所得の種類 内容
給与所得 給料や賞与の所得
退職所得 退職による所得
不動産所得 建物や土地等の不動産の貸付による所得
事業所得 商業や農業、自由業等による所得
譲渡所得 不動産や株式等の売買による所得
利子所得 預金利子や投資信託による所得
配当所得 株式や出資金の配当による所得
山林所得 山林の伐採や立木の売買による所得
一時所得 賞金や保険金の受取による所得
雑所得 年金や原稿料等の上記のどれにも属さない所得

3.給与所得があり、確定申告が必要な人

給与所得があり、確定申告が必要な人は以下に該当をする人です。

①給与の年間収入金額が2,000万円を超える人

②給与を1カ所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える人

③給与を2ヶ所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える人
給与所得の収入金額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く)を差し引いた金額が150万円以下で、更に各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円以下の人は、申告は不要です。

④同族会社の役員やその親族などで、その同族会社から給与のほかに、貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人

⑤災害減免法により所得税等の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた人

⑥在日の外国公館に勤務する人や家事使用人の人等で、給与の支払を受ける際に所得税等を源泉徴収されないこととなっている人

4.公的年金に係る雑所得のみの人で、確定申告が必要な人

公的年金等に係る雑所得のみで、公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引くと、残額がある人は確定申告書の提出が必要です。ただし、公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において、公的年金等に係る雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下である場合には、所得税等の確定申告は必要ありません。

5.退職所得がある人で、確定申告が必要な人

外国企業から受け取った退職金など、源泉徴収されないものがある人は、確定申告書の提出が必要です。
ただし、退職金などの支払者に退職所得の受給に関する申告書を提出した場合、一般的に退職所得に係る所得税等は源泉徴収により課税が済むことになりますので、退職所得の申告は不要となります。

6.上記3、4、5以外の所得があり、確定申告が必要な人

各種の所得金額の合計額(譲渡所得や山林所得を含む)から、所得控除を差し引き、その金額(課税される所得金額)に所得税の税率を乗じて計算した税額から配当控除額を差し引いた結果、残額のある人は、確定申告書の提出が必要です。

7.確定申告が義務ではないが、確定申告をすることで税金が戻る人

3、4、5、6に挙げた確定申告が必要な人には該当しない場合でも、確定申告をすることで税金が戻る人は、以下に該当をする人です。

①総合課税の配当所得や原稿料がある人で、年間の所得に対する所得税額が、源泉徴収された所得税額を下回る人

②給与所得者のうち、雑損控除、医療費控除、年末調整で控除を受けていない住宅借入金等特別控除、政党等寄付金控除、認定NPO法人等寄付金特別控除、公益社団法人等寄付金特別控除、住宅耐震改修特別控除、住宅特定改修特別税額控除、認定住宅新築徳特別税額工jと等を受ける人

③所得が公的年金等に係る雑所得のみの人で、雑損控除、医療費控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄付金控除等を受ける人

④年の途中で退職後、再就職しなかった人で、給与所得について年末調整を受けていない人

⑤退職所得がある人で、退職所得を除く各種の所得の合計額から所得控除を差し引くと赤字になる人、または退職所得の支払いを受ける際に退職所得の受給に関する申告書を提出しなかったため、20.42%の税率で源泉徴収されていて、その所得税等の源泉徴収税額が正規の税額を超えている人


8.給与所得者が副業をすると確定申告は必要?

確定申告が必要であるか判断に迷う主な例として、会社勤務等の給与所得者が副業をしている場合が挙げられます。これは副業の種類と副業で得た所得金額によって判断が異なります。

例えば、副業がFXや仮想通貨の取引であった場合、この副業による所得は雑所得に該当をします。よって上記3の②に該当する場合があり、雑所得の所得金額が20万円を超える場合に確定申告が必要となります。雑所得の所得金額は収入金額から必要経費を差し引いたものですので、FXや仮想通貨の取引での利益金額が20万円以下の場合は、確定申告は不要です。

副業が原稿料であった場合、この副業による所得も雑所得に該当をします。よってFXや仮想通貨の取引と同様に上記3の②に該当する場合があり、雑所得の所得金額が20万円を超える場合に確定申告が必要となります。
雑所得の所得金額は収入金額から必要経費を差し引いたものですので、原稿料の収入金額から原稿を作成するための取材費や消耗品費を差し引いた後の利益金額が20万円以下の場合は、確定申告は不要です。

副業がアルバイトであった場合、この副業による所得は給与所得に該当をします。よって上記3の③に該当する場合があり、年末調整をされなかった副業の給与の収入金額が20万円を超える場合に確定申告が必要となります。
このように副業を行い、確定申告が必要かどうかは、所得の種類に応じて異なり、また所得の種類に応じた所得金額の計算が必要となります。

9.非課税所得

収入を得ている場合でも、所得税の計算対象とならない所得があります。これを非課税所得といいます。非課税所得に該当をする収入は、確定申告は不要です。
非課税所得の例として、給与所得者の通勤手当、学資金、損害保険金、損害賠償金、慰謝料、見舞金、宝くじの当選金品等があります。

10.まとめ

確定申告が必要な人についてご紹介致しました。確定申告が必要な人が、それを失念してしまうと、後日税務署から問い合わせがあり、期限から遅れて確定申告を行う場合には、様々な罰金としての追加の税金の納付が発生する可能性があります。是非、期限内に一度確認をなさって下さい。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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