【個人事業主の確定申告】「白色申告」が適している人とは?
税務・財務


個人事業主の確定申告の方法には青色申告白色申告があります。青色申告を行う方が様々な特典はあるものの、全ての人にとって白白申告より青色申告を選択することが適しているとは限りません。
今回はどのような人に白色申告が適しているかをご紹介致します。

この記事の目次

1.帳簿の作成が難しいと考える人

青色申告を選択することの出来る条件の1つとして、年末に貸借対照表と損益計算書を作成することができるような正規の簿記による帳簿の作成が求められています。
正規の簿記のよる帳簿の作成とは、

①事業活動のすべてが網羅的に記録されていること
②帳簿記録が領収書や請求書などの証拠資料に基づいていて検証可能であること
③帳簿が一定の方式で継続的、組織的に記録されていること

以上の3つを満たしたもので、複式簿記によるものとされています。

複式簿記とは、取引を借方と貸方に分けて帳簿に記入する方式のことで、 1つの取引を複数の勘定科目に振分けして記入するものです。
正規の簿記による帳簿の作成は上記のように一定のルールに従って作成すべきものであるため、簿記の知識が無い人にとっては難しく感じるものです。

簿記の知識を習得し、正規の簿記による帳簿の作成を行い、青色申告を選択することも1つの方法ですが、青色申告による様々な特典と、帳簿の作成のために時間を割かなくてはならないということを比較し、帳簿の作成のために時間を割くデメリットの方が自身にとって負担が大きいと感じる場合には、白色申告を選択することをお勧めいたします。

白色申告においても帳簿の作成は必要ですが、こちらは簡易な帳簿が認められています。簡易な帳簿とは複式簿記ではなく単式簿記によるもので良く、1年間に生じた所得金額が計算出来ているものであれば、借方と貸方に分けて帳簿を記入する必要もありません。
このように、帳簿の作成が難しいと考える人には白色申告が適しています。

2.所得が少ない人

青色申告の特典の1つとして、最大65万円の青色申告特別控除があります。
青色申告特別控除とは、所得税の計算の際に事業によって生じた所得から差し引くことが出来るものであり、所得が多い人ほどこの特典を利用することのメリットが大きくなります。

それは所得税率が5%から45%と段階的に設定されていることから、所得税率が高い人ほど節税になるためです。
所得税率が45%に該当をする所得が4,000万円を超える人は、青色申告特別控除を利用することで65万円に45%を乗じた29.25万円の節税になります。

一方で所得税率が5%に該当をする所得が195万円以下の人は、青色申告特別控除を利用することで65万円に5%を乗じた3.25万円の節税になります。

このように比較すると、青色申告特別控除は所得が少ない人の場合は所得が多い人と比較をすると26万円の節税額に差があります。青色申告を選択する手続きの煩雑さと節税額を比較して、青色申告を選択する手続きの煩雑さの方が自身にとって負担が大きいと感じる場合には、白色申告が適しています。

3.青色申告承認申請手続を行っていない人

青色申告を選択するためには、青色承認申請書手続きとして青色申告承認申請書を提出することが必要です。この書類を期限内に提出をしてない場合は、白色申告を選択する他ありません。

青色申告承認申請書の提出期限は青色申告しようとする所得の発生した年の3月15日まで、又は事業を開始してから2ヶ月以内です。

それ以降に青色申告承認申請書を提出した場合は、その翌年に発生する所得の確定申告分からが青色申告を選択することが出来ます。
当年において青色申告承認申請書を提出していない人は、結果として白色申告が適しています。

4.まとめ

青色申告を選択することでの手続きの煩雑さが自身にとって負担が大きいと感じる場合には、白色申告が適しています。自身にとって良い方を選択するようにしましょう。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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