電子帳簿保存とは?青色申告特別控除65万円の要件の1つになります!
税務・財務


令和2年よりの個人の確定申告において、青色申告特別控除の金額が変わります。現行では65万円の控除を受けることが出来ますが、令和2年分よりこの金額が55万円になります。
しかし、e-Taxによる電子申告又は電子帳簿保存を行うことで、引き続き65万円の控除を受けることが出来ます。
この電子帳簿保存とはどのようなものなのでしょうか。

この記事の目次

1.電子帳簿保存とは

電子帳簿保存とは一定の要件の下で帳簿を電子データのまま保存する制度です。文書保存の負担軽減を図る観点から、各税法で保存が義務付けられている帳簿書類をプリントアウトすることなく保存することが認められています。

この制度を利用するためには、電子データの帳簿が以下の内容を満たしている必要があります。

・記録事項の訂正、削除を行った場合の事実内容を確認出来ること

・通常の業務処理期間を経過した後の入力履歴を確認出来ること

・電子化した帳簿の記録事項とその帳簿に関連する他の記録事項との間において相互にその関連性を確認出来ること

・システム概況書、システム仕様書、操作説明書、事務処理マニュアル等のシステム関係書類を備え付けること

・保存場所に電子計算機、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、記録事項を画面、書面に整然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力出来ること

・取引年月日、勘定科目、取引金額その他のその帳簿の種類に応じた主要な記録項目により検索出来ること

・日付又は金額の範囲指定により検索出来ること

・二つ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件により検索出来ること


2.電子帳簿保存をするための届け出

電子帳簿保存を行い引き続き65万円の控除を受けるためには、この保存方法を行う3ヶ月前の日までに申請書を税務署に提出する必要があります。
原則として課税期間の途中に適用することは出来ませんが、令和2年分の個人の確定申告に限り、令和2年9月29日までに承認申請書を提出し、同年中に承認を受けて、同年12月31日までの間に、仕訳帳及び総勘定元帳の電磁的記録による備付け及び保存を行うことで、65万円の青色申告特別控除を受けることが出来ます。

税務署に提出すべき申請書とは国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書という書類で、税務署や国税庁のホームページより入手をすることが出来ます。

添付書類は承認を受けようとする国税関係帳簿の作成等を行う電子計算機処理システムの概要を記載した書類、承認を受けようとする国税関係帳簿の作成等を行う電子計算機処理に関する事務手続の概要を明らかにした書類、申請書の記載事項を補完するために必要となる書類その他参考となるべき書類が各1部ずつ必要です。また申請における手数料は不要です。

3.個人の確定申告において電子帳簿保存の対象となる書類

65万円の青色申告特別控除を受けるための電子帳簿保存の対象となる書類は仕訳帳及び総勘定元帳です。それ以外のレシートや領収書類等の全ての書類を電子化して保存しなければならない、というものではありません。

4.まとめ

電子帳簿保存の制度を利用するための要件を羅列すると難しいことのように感じますが、一般的な市販の会計ソフトを既に利用して青色申告を行っている人にとっては、既に満たしている要件であると考えて差し支えありません。

よって引き続き65万円の控除を受けたい場合には、e-Taxでの申告を行うよりも届け出を提出することで利用することの出来る電子帳簿保存を選択することの方が簡単に感じる人も多いことでしょう。今後利用する人は増えていくと考えられます。
電子帳簿保存の方法や申請書の記入方法等について、ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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