知ってると安心!災害や盗難に遭ったら税金が戻る?!
税務・財務


災害や盗難に遭い損失を被った場合、確定申告を行うことで税金が戻ってくる可能性があります。不測の事態について知識を備えておくことに越したことはありません。
今回は災害や盗難に遭い損失を被った場合の確定申告についてご紹介致します。

この記事の目次

1.雑損控除

確定申告は1月1日から12月31日までの間に発生した所得について、自ら集計を行い年間の所得を確定、所得税を計算し納税する一連の手続きです。 所得の確定にあたり、発生した所得から差し引きすることが出来る項目があり、これを所得控除といいます。基礎控除や配偶者控除等はよく知られているものです。

この所得控除のひとつに、雑損控除があります。雑損控除とは災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることが出来る控除です。

2.雑損控除の対象になる要件

どのような場合に雑損控除が適用を出来るのか、具体的な要件をご紹介致します。

①損害を受けた資産に関する要件

資産の所有者が納税者本人、又は納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等が38万円以下(令和2年分以降は48万円以下)の人であり、かつその資産が棚卸資産若しくは事業用固定資産等又は生活に通常必要でない資産のいずれにも該当しない資産であること。

②損害の原因に関する要件

損害の原因が震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害、火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害、害虫などの生物による異常な災害、盗難、横領のいずれかであること。

3.雑損控除の金額

雑損控除として所得から差し引きすることが出来る金額は、差引損失額から総所得金額の10%を差し引いた金額と差引損失額のうち災害関連支出の金額から5万円を差し引いた金額のうち、いずれか大きい方の金額です。

差引損失額とは損害金額と盗難や横領により損害を受けた資産の原状回復のために支出した金額を合算したものから、保険金などにより補てんされる金額を差し引いたものをいいます。

災害関連支出の金額とは災害により滅失した住宅、家財などを取壊し又は除去するために支出した金額等をいいます。

4.雑損控除を受けるための手続

確定申告書に雑損控除に関する事項を記載するとともに、災害等に関連したやむを得ない支出の金額の領収を証する書類を添付するか、提示をする必要があります。

雑損控除に関する事項は確定申告書の第一表と第二表にそれぞれ記載をすべき箇所があります。災害等に関連したやむを得ない支出の金額の領収を証する書類とは、例えば放火により家の一部が滅失した場合、その修繕のためにリフォーム会社へ工事依頼をした際に支払った工事代金の領収書等が該当をします。

5.東日本大震災により被害を受けた場合等の税金の取扱い

損害の原因が東日本大震災である場合は、この雑損控除とは別に東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律により取り扱いが異なります。また東日本大震災とは平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害をいいます。

所得税が全額免除することが出来る、申告期限の延長をすることが出来る等の様々な措置がありますので、損害の原因が東日本大震災である場合には別途東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律をご確認下さい。

東日本大震災以外にもある一定の地域の多くの方が同時に損害を受けた場合には、地域毎に措置が取られることがありますので、大規模災害を受けた場合は個別的な対処法を所轄の税務署に問い合わせを行い確認する必要があります。

6.まとめ

災害や盗難に遭い損失を被った場合の確定申告についてご紹介致しました。この損失による雑損控除を計算した結果、年間で支払った所得税よりも本来納めるべき所得税が下回った場合は、所得税が戻ってきます。万が一災害や盗難に遭い損失を被った場合は、忘れずに申告を行いましょう。

ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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