売上はいつ?計上時期を確認しよう
税務・財務


企業が営業活動を行うにあたり、売上をあげることは非常に重要なことであり、 経営成績を表す損益計算書においても売上高は最初に表示されています。
今回はその売上について、また計上時期の基本について確認をしましょう。

この記事の目次

1.売上とは

売上とは、通常の企業の営業活動である商品の販売やサービスの提供等により得た価値を計上する収益勘定です。
損益計算書上では売上高、その他の帳簿等では売上と表記されるのが一般的です。

また売上に計上する収益は通常の企業の営業活動によって生じたものに限り、営業に付随して突発的に発生をした収益は別の勘定科目を用いて計上をします。

例えば車を販売する会社にとっての売上とは、車の販売によって得た収益です。しかし収益は車の販売以外にも発生する場合があります。
車を整備するための機械が古くなり売却をした場合、これによって生じた収益は通常の営業活動によって生じた車の販売によって得た収益とは異なるため、別の勘定科目を用いて計上をします。この場合は固定資産売却益という勘定科目を用います。

2.売上の計上時期は実現主義

売上の計上時期は会計学上では現金主義によるものと実現主義によるものとがあります。主義によって売上の計上時期が異なります。
現金主義とは収益に対する現預金の入金があった時点で売上を計上する考え方です。例えば車を販売する会社が12/15に車を顧客に引き渡し、その代金が翌年1/15に振り込まれた場合、現金主義のもとでの売上は翌年1/15に計上をします。

一方で実現主義とは収益が実現した時点で売上を計上する考え方です。実現とは財貨又は用役の移転とそれに対する現金又は現金等価物の取得をさし、販売時点のことです。例えば上記と同様に販売する会社が12/15に車を顧客に引き渡し、その代金が翌年1/15に振り込まれた場合、実現主義のもとでの売上は12/15に計上をします。

企業の会計処理方法の指針となる企業会計原則では、売上の計上時期について実現主義を採用することを求めています。収益の金額の確実性、利益の処分可能性という観点から実現主義が優れていると考えられているためです。
収益の金額の確実性とは、実現主義により売上の計上を行うことは、第三者に商品を販売したという事実に基づいて収益が認識されるため、確実性のある収益のみが損益計算書に計上されるということをさしています。

利益の処分可能性とは、実現主義により売上の計上を行うことは、現金預金や売掛金等の換金性のある裏付けのある売上高が計上されるため、利益に処分可能性があるということをさしています。

3.売上の計上時期を定める必要性

売上の計上時期の原則は実現主義ですが、このように定めるのは売上が表示される財務諸表を見る利害関係者の判断を誤らせないようにするためのものです。

上記2の例では、売上の計上時期が現金主義では翌年1/15、実現主義では12/15でした。この会社が12/31が期末だった場合、同様の取引を行っているにも関わらず、現金主義では12/31時点では売上が計上されておらず、一方で実現主義では12/31時点で売上が既に計上されていることになり、期末時点の財務諸表に計上される売上高が大きく異なります。

財務諸表は社内の財政状態や経営成績の判断に用いられるのみならず、納税が正しくされているかの税務署での判断、貸付が可能かの金融機関での判断、投資対象として適切かの株主での判断等、様々な場面での利害関係者の判断材料となりますので、正しく作成をする必要があります。

それぞれの会社が独自で売上の計上時期に関する決まりを定めることや、事業年度によって会計処理に採用する方法を変更してしまうことは、原則として認められていません。

4.まとめ

売上についてご紹介致しました。企業において売上は日々慣習的に会計処理がされていますが、是非一度その勘定科目は正しいのか、計上時期は合っているのか等を確認してみてください。
上記の内容にご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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