仕入とは?計上時期を確認しよう
税務・財務


企業が販売活動を行うためには、その販売する商品や、販売目的の商品を製品化するための材料を他者から購入する必要があり、その購入活動を仕入といいます。
その購入活動は会計上でも仕入という勘定科目を用いて仕訳を行います。今回はその勘定科目としての仕入とその計上時期の基本について確認をしましょう。

この記事の目次

1.仕入とは

仕入は販売する商品や、販売目的の商品を製品化するための材料を他者から購入した代金を計上する勘定科目です。
売上を発生させるための直接的な費用として、人件費や水道光熱費、家賃等の販売費及び一般管理費とは異なる費用で、販売費及び一般管理費とは区別して計上、及び損益計算書の表示がされます。
この購入代金は取得原価ともいい、商品や材料そのものの価格のみならず、購入に要した送料や手数料等も取得原価に算入をすることが認められています。

2.仕入の計上基準の基本

仕入の計上時期は会計学上では現金主義によるものと発生主義によるものとがあります。主義によって仕入の計上時期が異なります。

現金主義とは費用に対する現預金の出金があった時点で仕入を計上する考え方です。
例えば文房具を販売する会社が12/15に文房具を仕入先より入荷し、その代金を翌年1/15に支払った場合、現金主義のもとでの仕入は翌年1/15に計上をします。

一方で発生主義とは仕入という行為が行われた時点で仕入を計上する考え方です。
例えば上記と同様に文房具を販売する会社が12/15に文房具を入荷し、その代金を翌年1/15に支払った場合、発生主義のもとでの仕入は12/15に計上をします。

企業の会計処理方法の指針となる企業会計原則では、仕入の計上時期について発生主義を採用することを求めています。

3.発生主義による仕入の計上基準

発生主義のもとでの計上時期を企業会計原則では求めていますが、仕入という行為をどの時点として認識するかは企業が選択することが出来ます。多くの企業は入荷した時点である入荷基準を選択していますが、その他に発送基準、検収基準があります。
どの基準を選択しても認められていますが、継続して適用をする必要があります。

①入荷基準

入荷基準とは多くの企業が採用する商品が入荷した日を仕入計上日とする基準です。

②発送基準

発送基準とは商品が仕入先より発送された日を仕入計上日とする基準です。

③検収基準

検収基準とは入荷した商品の検収が完了をした日を仕入計上日とする基準です。

4.仕入の計上基準は何故継続して適用する必要があるのか

毎期異なる基準を採用してしまうと、損益計算書の仕入高や棚卸商品の金額が異なり、その金額の信憑性や期毎の比較に影響を与えてしまいます。

例えば12/31が期末の企業が、12/25に入荷した商品を1/5に検収をしているとします。入荷基準を採用した場合、仕入が計上されるのは12/25ですが、検収基準を採用した場合、仕入が計上されるのは1/5となります。12/30が期末であるとから、12/25に入荷した商品が損益計算書に反映されるのは入荷基準では当期、検収基準では来期となり、仕入高の金額が異なるものとなってしまいます。

継続的に入荷基準又は検収基準を採用している場合には問題ありませんが、前期は入荷基準を、当期は検収基準を、というように採用している基準が毎期異なってしまうと、意図的に仕入高の金額を操作出来ることになってしまうことから、企業の利益操作に繋がります。みだりに採用する基準や会計方針を変更することは出来ません。

5.まとめ

仕入についてご紹介致しました。勘定科目として仕入を選択することや、仕入の計上時期を選択することについて深く考えずに慣習的に処理している企業が多いかとは思いますが、一度それを確認する機会になれば良いです。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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