コロナ禍以降の税理士の選び方
税務・財務


5月末に緊急事態宣言が解除されたのも束の間、また、連日のようにニュースでコロナ感染者増加の報道がされるようになりました。第2波が来るのでは?と不安を感じる経営者も多いと思います。私自身も税理士事務所の経営者であるため、その気持ちは痛いほどわかります。

コロナ禍というピンチを、成長のチャンスに変えることが出来たら、楽しいと思いませんか?

今回は、コロナ禍で大きく変化した経済社会で成長のチャンスを掴むため、クラウド会計に強い税理士を選ぶ事が非常に大切という事を説明いたします。

この記事の目次

1.コロナ禍以前の税理士の選び方

ご存じの通り、ネットで税理士の選び方について検索すると、非常に多くの記事がヒットします。これらの記事で取り上げられている情報に、私が実際にお会いした経営者からの情報も付け加えて、税理士選びのポイントを大まかに分類すると、以下の3点になると考えます。

・相性が良いか
・知識経験はあるか
・適正価格か


2.コロナによる経済社会の変化

コロナ禍で経済社会は大きく変化しましたが、その変化のうち私が着目したのは、テレワークとキャッシュレス決済の普及率が増加したという点です。

・テレワーク普及率の増加

例えば、東京都産業労働局が公表したテレワーク導入率緊急調査結果によると、令和2年4月の東京都内企業(従業員30人以上)のテレワーク導入率は62.7%。令和2年3月時点の調査(24.0%)に比べて2.6倍に大きく上昇しています。

・キャッシュレス決済普及率の増加

また、㈱キュービックが「コロナ禍のキャッシュレス事情」について調査を行い、新型コロナウイルス感染症の影響で、6割の人がキャッシュレス決済の利用が増加したとの調査結果を発表しています。

以上のように、コロナ禍の影響により、テレワークとキャッシュレス決済の普及率が増加したことが分かりました。ところで、この記事を読んでいる方の中には、このテレワークとキャッシュレス決済の普及率の増加は一過性のもので、コロナ禍が沈静化すれば、増加した普及率も、コロナ禍以前の状態に戻るのではないかとお考えの方がいらっしゃると思います。

私見ですが、コロナ沈静後もテレワークとキャッシュレス決済の普及率は増加していくものと考えます。その根拠は、国が、テレワークとキャッシュレス決済の普及率増加につながる事業を支援していくとする補正予算を公表しているからです。令和2年4月に、経済産業省は『令和2年度補正予算の事業概要』の中で、中小企業デジタル化応援隊事業(テレワーク)には令和2年度補正予算額100億円、地域におけるキャッシュレス導入支援事業には令和2年度補正予算額100億円とする予算案を公表しています。

3.コロナ禍以降の経済社会と非常に相性の良いクラウド会計

上述したように、コロナ禍によりテレワークとキャッシュレス決済の普及率が一気に増加しました。さらに、国の政策により、今後も増加傾向が続く可能性が高いと言えます。

コロナ禍でテレワークとキャッシュレス決済の普及率が増加した経済社会とクラウド会計は非常に相性が良いと言えます。

例えば、クラウド会計は、データ化された会計資料を非常に効率的に経理処理することが可能であるというメリットがありますが、領収書や請求書といった紙の会計書類については、クラウド会計ではそのままでは処理できないため、いったんPDF等のデータに変換する必要があり、それは面倒くさいというデメリットがありました。

ですが、キャッシュレス決済が普及すれば、紙の領収書は減少し、代わりに、クレジットジットカード明細データ等に置き換わることになります。さらに、テレワークの普及には、ペーパーレス化が不可欠のため、自ずと、会計資料のデータ化が進みます。つまり、テレワークとキャッシュレス決済が普及すれば、紙の会計資料が減少し、クラウド会計のデメリットも減少するのです。

4.まとめ

税理士がどんな会計ソフトを使っていても関係ないと考えている方もいらっしゃると思いますが、本当にそうでしょうか?

以前、飲みの席で、ある税理士が『いや~本当に大変だった。この間の決算で、資料依頼したら、クレジットカードの明細が何十枚も来ちゃって、事務所の職員に2~3日もかかって入力してもらったんだよ。もちろんその分は、追加決算料として請求したんだけどね。本当に大変だった』とお話しされていました。
確認してみたところ、クラウド会計を使っていないとのことです。クラウド会計を利用すれば、もっと短時間で処理できたでしょうし、追加の決算料も請求する必要はなかったかもしれません。

クラウド会計に強い税理士は、クラウド会計で業務の効率化を図り、そこから生まれた時間を、お客様のために使いたいと考える方が多いと思います。お恥ずかしながら、私もそんな税理士の一人です。

上述したように、コロナ禍以前の税理士選びのポイントは、相性・知識経験・適正価格の3点でしたが、今後は、この3点のほかに、クラウド会計に強い税理士かどうかという視点を追加してみるのも面白いかもしれません。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。