まだ間に合う!!決算月ぎりぎりの節税方法。
税務・財務


時間に追われて失敗した経験は誰にでもあると思います。私も、初めての税理士試験の日の前日に緊張して眠れず、試験当日に寝坊してしまいました。焦って、試験会場に向かったところ、会場を間違えたという経験があります。
結局、正しい試験会場まで、そんなに離れていなかったため、タクシーを使い何とか間に合ったのですが、あの時のぎりぎり感は今でも忘れません。

インターネットでググれば、多くの節税方法が紹介されています。そこで、今回は、数多くある節税方法のうち、気が付いたら決算月だったという法人の経営者や経理担当者向けに、ぎりぎりの状態でも簡単に実行できる節税方法について説明いたします。

この記事の目次

1.30万円未満の減価償却資産購入による節税

とてもポピュラーな制度ですが、一定の青色申告法人(資本金が1億円以下の法人等に限る。)が、1商品当たり30万円未満の減価償却資産(PCやオフィス家具など)を購入して事業で使っていれば、その購入総額が年間300万円に達するまでは費用に出来るという制度があります。

例えば、オフィスを見回して、そろそろPCは買い替えた方が良さそうだなとか、前からキャビネットが欲しかったんだよなという場合には、この制度を利用すれば節税にもなるので一石二鳥です。

細かい話なのですが、この制度は、決算月までに、PC等を購入したうえで、それを事業で使っていることが要件となっております。したがって、決算月の月末にPCを注文し、決算月の翌月にPCが納品といった場合には、この制度は使えません。現場では、決算月中にPC等を購入さえすればよいと勘違いされていることがありますので、注意が必要です。

2.決算賞与による節税

今年度は利益が出そうだなという場合には、従業員のモチベーションアップのために、決算賞与を出すのも良いと思います。 しかも、従業員に対する決算賞与は、一定の要件を満たせば、決算月に未払であっても、費用に出来るため、節税だけでなくキャッシュフローの観点からもおすすめです。
従業員への決算賞与を未払計上するためには、下記①~③の要件のすべてを満たす必要があります。

①決算賞与支給額を、各人別に、かつ、同時期に支給を受ける全ての従業員に対して通知をしていること。

②①の通知をした金額を通知した全ての従業員に対しその通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払っていること。

③その支給額につき①の通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること。

3.短期前払費用による節税

法人の多くは、地代家賃やリース料について、毎月同額の支払いをしています。しかし、法人が、決算月に、翌期一年分の地代家賃やリース料を年払いした場合、その年払いした総額を、費用にすることができます。翌期1年分の地代家賃やリース料を、当期の費用とするのですから、大きな節税効果が見込まれます。

この節税方法には点留意事項があります。それは、この節税方法を使った場合には、翌期以降も継続して使わなければならないというルールがあるという事です。つまり、当期に、利益が出たからこの節税方法(年払い)を選択した場合、翌期もこの節税方法(年払い)を選択しなければならないという事です。

この継続要件について、国税庁HPでは、「利益が出たから今期だけまとめて1年分支払うというような利益操作のための支出や収益との対応期間のズレを放置すると課税上の弊害が生ずると認められるものについては、これを排除していく必要があります。」と述べられています。

4.まとめ

今回は、決算月ぎりぎりの状態でも簡単に実行できる節税方法をピックアップしてみました。こんな記事を書いていますが、やはりしっかりと節税をしたいのであれば、税理士に定期的に相談をされた方が良いのではと思います。

今回の記事は決算月ぎりぎりの節税にスポットを当てているため、紹介していませんが、一定金額以上の資産を購入すれば税額控除が受けられるとか、従業員給料を増加させると税額控除が受けられるなどといった、場合によっては非常に効果の大きい節税方法があります。しかし、これらの節税方法を使うには、期中から税理士としっかり相談をし、計画的に取り組むことが必要となります。

会社を設立したけど、経営も税金も何もわからないという経営者がいます。そんな経営者と一緒に成長することが、税理士という仕事の一番の楽しみだと思いますので、どんどん税理士に相談してみてください。

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