GoToトラベルキャンペーンを使った出張費の会計処理は?
税務・財務


新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済活動を回復させるための施策として打ち出されたGoToトラベルキャンペーン。これは個人の私的な観光旅行のみならず、仕事の出張に利用をすることも出来ます。
今回はGoToトラベルキャンペーンを使った出張費の会計処理についてご紹介致します。

この記事の目次

1.GoToトラベルキャンペーンとは

GoToトラベルキャンペーンとは、宿泊代の35%の割引と地域共通クーポン券15%分の付与により実質的に出張旅費代金を50%分の支払いに抑えることが出来るという国の支援事業です。

宿泊代は7泊までを上限とし、1宿泊当たり上限20,000円、日帰りは上限10,000円が還元されます。このGoToトラベルキャンペーンの使用回数には制限がありません。使用回数に制限が無いことから、出張の多い個人事業主や会社がこのキャンペーンを利用することで、多額の出張費を実質的に抑えることが可能となります。

このGoToトラベルキャンペーンは全ての宿泊施設が参加しているものではなく、また地域共通クーポン券を利用出来るのは該当地域にある全ての店舗ではありません。 このキャンペーンの利用の際には、必ずこのGoToトラベルキャンペーンに宿泊施設や店舗が参画しているか確認をする必要があります。

また出張に利用をする際には、宿泊施設のチェックイン時に、出張者全員が検温やマスク着用等の感染防止策への協力、3密が発生する場や施設等には行かない、大声を出すような行為は控える等の、新しい生活様式に則った出張エチケットを遵守する必要があります。

GoToトラベルキャンペーンを使った出張費について会社が行う会計処理を行う場合は、宿泊代について直接35%分値引きを受けた場合、宿泊代について全額支払った後に現金を還元された場合、それぞれ処理方法が異なります。
今回はこのふたつの会計処理方法を確認していきます。

2.宿泊代について直接35%分値引きを受けた場合の会計処理

例えば宿泊代金総額100,000円について、直接35%分の値引きを受けた場合は、下記のような会計処理になります。
旅行手配時:旅費交通費100,000円/未払金100,000円
支払時:未払金100,000円/現金預金65,000円
            /雑収入35,000円

3.宿泊代について全額支払った後に現金を35%還元された場合の会計処理

例えば宿泊代金総額100,000円について、支払った後に現金で35%分の還元を受けた場合は、下記のような会計処理になります。

旅行手配時:旅費交通費100,000円/未払金100,000円
支払時:未払金100,000円/現金預金100,000円
還元時:現金預金35,000円/雑収入35,000円

4.還元分の雑収入の取り扱い

上記の例ように、還元のタイミングにより仕訳の計上時期は異なるものの、いずれも還元分は雑収入の勘定科目を使い会計処理を行います。
この雑収入は、会計処理上、消費税の課税対象ではない不課税の雑収入として取り扱いを行います。
消費税の課税対象となるものは、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の引取りです。上記の例では旅費交通費が課税仕入に該当をします。

消費の課税対象となるものは国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の引取りであり、それ以外の取引には消費税は課税をされません。
GoToトラベルキャンペーンにおける還元は、事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡に該当せず、対価性が無いことから不課税取引に該当をします。

5.まとめ

GoToトラベルキャンペーンを使った出張費について会社が行う会計処理についてご紹介致しました。
出張を要する個人事業主や会社は、業務としてその外出が必要であるため、新型コロナウイルス感染症の拡散防止のための厳しい外出制限をし続けることは、事業の存続上難しいことです。GoToトラベルキャンペーンを利用することで、安全にお得に事業の存続、発展を期待することが出来ます。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

※関連記事:
『持続化給付金とは?支給対象の要件や給付金を貰った場合の会計処理について』

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