GoTo地域共通クーポン券、従業員が使用したら給与課税?
税務・財務


新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ観光業界の助けとなるGoToトラベルキャンペーン。このキャンペーンの施策のひとつとして、旅行者に対する地域共通クーポン券の発行があります。
GoToトラベルキャンペーンを出張に利用をし、地域共通クーポン券を出張した従業員が使用した場合、どのような取り扱いとなるのでしょうか。 今回は地域共通クーポン券の会計的な取り扱いについてご紹介致します。

この記事の目次

1.地域共通クーポン券とは

地域共通クーポン券とは、旅行代金の15%相当額を旅行者に旅行業者又は宿泊業者が配布するものであり、私的な旅行のみならず、仕事の出張も対象となります。旅行先の都道府県と隣接都道府県において、旅行期間中に限り使用可能です。

2.出張における地域共通クーポンの使い方

使用可能場所や期間が限られていることから、そのクーポンは出張先から従業員が持ち帰ると全く使用することが出来ず、出張中に従業員がそのクーポン券を利用するしか有効な方法はありません。

しかし会社が業務のために負担した出張旅費を起因として得たクーポン券を、従業員が私用のお土産代や飲食費に充てても良いのでしょうか。
結論としては、充てることそのものは会社との取り決めによって定めるべきもので、どのように使用をしても社会的な罰則はありません。地域共通クーポン券を従業員の私用のお土産代に使うことを認めるのか、又は会社の社内や顧客に向けたお土産代のみに使用することを命じるのかは、会社の判断によるものになります。

充てることそのものは会社の判断によりますが、地域共通クーポンを私用のお土産代に使う場合と、社内や顧客向けのお土産代に使う場合とでは、会計処理が異なることが考えられます。以降ではそれぞれの会計処理についてご紹介致します。

3.従業員が私用のお土産代に使う場合

従業員が地域共通クーポン券を私用のお土産代や飲食費に充てる場合には、給与手当に該当をすると考えられ、源泉所得税が課税されると考えられます。

地域共通クーポン券が無ければ、従業員の私的なお金から支出していたものであり、会社は直接的ではないものの経済的利益を付与していることと同意であるためです。

地域共通クーポン券が10,000円分発行をされ、従業員に全額私用のための使用を許可した場合には、下記のように会計処理は行います。
給与手当10,000円/雑収入10,000円

4.従業員が社用のお土産代以外に使う場合

従業員が地域共通クーポン券を私用のお土産代や飲食費に充てずに、社用のお土産等に使う場合には、その使い道に該当をする勘定科目をもって会計処理をすると考えられます。

貸方の勘定科目は、上記3と同様に雑収入です。雑収入を選択する理由は、地域共通クーポン券はそれを使うことで会社の現預金が減少する取引では無いことに起因します。地域共通クーポン券はお釣りが出ない券であるため、クーポン券の額面金額以上の支払いを現預金で支払う場合のみ、現預金は仕訳の貸方に計上されます。

①出張先の顧客との会議飲食費に使用する場合

地域共通クーポン券が10,000円分発行をされ、そのうち4,000円分を顧客との会議飲食費に充てた場合は下記のように仕訳を行います。
会議費4,000円/雑収入4,000円

②社内向けのお土産の購入に使用する場合

地域共通クーポン券が10,000円分発行をされ、そのうち1,000円分を社内向けのお土産の購入費に充てた場合は下記のように仕訳を行います。
福利厚生費1,000円/雑収入1,000円

③顧客向けのお土産の購入に使用する場合

地域共通クーポン券が10,000円分発行をされ、そのうち5,000円分を顧客向けのお土産の購入費に充てた場合は下記のように仕訳を行います。
交際費5,000円/雑収入5,000円

5.まとめ

GoTo地域共通クーポン券を使用した場合の会計処理についてご紹介致しました。使用方法によって会計処理が異なりますので、注意が必要です。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

※関連記事:
『GoToトラベルキャンペーンを使った出張費の会計処理は?』

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