不動産所得の収入や経費の計上時期はいつ?
税務・財務

不動産所得における確定申告の申告内容は1月から12月までの収入や経費を集計したものです。しかしその収入や経費について申告対象年度の12月分に該当をするものか、申告対象年度の翌年1月分に該当をするものかについて迷われることはないでしょうか。 今回は不動産所得の収入や経費の計上時期についてご紹介致します。

この記事の目次

1.不動産所得の収入の計上時期

不動産を賃貸したことにより収受する家賃、地代、更新料等の収入の計上時期は下記のように定められています。

1.不動産所得の収入の計上時期

不動産を賃貸したことにより収受する家賃、地代、更新料等の収入の計上時期は下記のように定められています。

①地代家賃、共益費等

契約や慣習などにより支払日が定められている場合は、その定められた支払日

…1月分家賃の支払日を12月20日と契約書に記載されている場合は、この1月分の家賃は12月分の収入に該当をします。

支払日が定められていない場合は、実際に支払を受けた日

…1月分家賃の支払を12月25日に受けた場合は、この1月分の家賃は12月分の収入に該当をします。

請求があったときに支払うべきものと定められている場合は、その請求の日

…1月分の家賃の支払いを12月25日に請求を行い、実際の支払日が1月10日であった場合は、この1月分の家賃は12月分の収入に該当をします。

賃貸借契約の存否の係争等に係る判決、和解等により不動産の所有者等が受け取ることになった係争期間中の賃貸料相当額については、その判決、和解等のあった日

…12月分の家賃について係争があり、その支払いについての判決や和解が1月10日に行われた場合は、この12月分の賃貸料相当額は1月分の収入に該当をします

②その他の収入

一時に受け取る権利金や礼金、名義書換料、承諾料、頭金のうち、貸し付ける資産の引渡しを必要とするものは引渡しのあった日の収入に該当をします。引渡しを必要としないものについては、契約の効力発生の日の収入に該当をします。
敷金や保証金は原則として預り金であることにより、受け取っても収入に該当をしませんが、返還を要しないものは、返還を要しないことが確定した日の収入に該当をします。

2.不動産所得の経費の計上時期

不動産所得において必要経費となる金額は、その年において債務の確定した金額であり、債務の確定をした時期に経費の計上を行います。

①その年において債務が確定をする、とは

その年において債務が確定をしている、と判断をするためには、下記の要件を全て満たしている必要があります。

・その年の12月31日までに債務が成立していること
・その年の12月31日までにその債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること
・その年の12月31日までに金額が合理的に算定できること


②租税公課の計上時期

不動産経費のうち、計上時期の判断に迷いやすいもののひとつに租税公課を挙げることが出来ます。不動産所得に係る租税公課とは、固定資産税、不動産取得税、自動車税等があります。
固定資産税、不動産取得税、自動車税等は賦課課税方式による租税のうち納期が分割して定められていることから、計上時期の判断に迷う場合が多くあります。
これらの税金は、各納期の税額をそれぞれの納期の開始の日の属する年分又は実際に納付した日の属する年分と、どちらの経費としても良いこととされています。

例えば、固定資産税の第4期分の税額は、原則として賦課決定を受けた年分の必要経費に該当をしますが、その翌年2月が納期であるため、納期の開始の日である翌年分の必要経費に該当をすることも出来ます。

3.まとめ

このように、不動産所得の収入や経費の計上時期は定められています。計上時期を自己判断で定めてその年の所得を恣意的に操作することは認められていません。
上記の内容についてご不明な点や、確定申告についてお困りのことがございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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