白色申告者に認められている、「簡易な方法による記帳」とは?
税務・財務

確定申告の白色申告者は、青色申告者に必要な正規の簿記による会計帳簿の作成は求められず、「簡易な方法による記帳」による会計帳簿の作成によって申告を行うことが認められています。
今回は「簡易な方法による記帳」とは、どのような記帳方法なのかについてご紹介致します。

この記事の目次

1.簡易な方法による記帳

青色申告者には正規の簿記による、つまり複式簿記による会計帳簿の作成が求められていますが、これに対して白色申告者が作成する帳簿は単式簿記によるもので良いとされています。
単式簿記は簿記の手法のひとつであり、ひとつの取引に対して、一面のみ把握を記録、集計をする記帳法です。 また単式簿記の採用のみならず、ひとつの取引をひとつずつ帳簿に記載することに代えて、一定の合計額をまとめて記載することも認められています。

2.事業所得者の簡易な方法の具体例

事業所得者の帳簿作成において認められている簡易な方法とは下記のものがあります。

①売上

取引の年月日、売上先その他の相手方及び金額並びに日々の売上の合計金額を記載しますが、下記の方法を採用することも出来ます。

・少額な現金売上については、日々の合計金額のみを一括記載する
・小売その他これに類するものを行う事業者の現金売上については、日々の合計金額のみを一括記載する
・保存している納品書控、請求書控等によりその内容を確認できる取引については、日々の合計金額のみを一括記載する
・掛売上の取引で保存している納品書控、請求書控等によりその内容を確認できるものについては、日々の記載を省略し、現実に代金を受け取った時に現金売上として記載する
・時貸については、日々の記載を省略し、現実に代金を受け取った時に現金売上として記載する
・棚卸資産の家事消費等については、年末において、消費等をしたものの種類別に、その合計金額を見積もり、当該合計金額のみを一括記載する


②その他の収入

取引の年月日、事由、相手方及び金額を記載しますが、下記の方法を採用することも出来ます。

・少額な雑収入等については、その事由ごとに、日々の合計金額のみを一括記載する
・現実に入金した時に記載する


③仕入

取引の年月日、仕入先その他の相手方及び金額並びに日々の仕入の合計金額を記載しますが、下記の方法を採用することも出来ます。

・少額な現金仕入については、日々の合計金額のみを一括記載する
・保存している納品書、請求書等によりその内容を確認できる取引については、日々の合計金額のみを一括記載する
・掛仕入の取引で保存している納品書、請求書等によりその内容を確認できるものについては、日々の記載を省略し、現実に代金を支払った時に現金仕入として記載する
・いわゆる時借については、日々の記載を省略し、現実に代金を支払った時に現金仕入として記載する


④その他の費用

雇人費、外注工賃、減価償却費、地代家賃等の費用は費用項目に区分して、それぞれその取引の年月日、事由、支払先及び金額を記載しますが、下記の方法を採用することも出来ます。

・少額な費用については、その項目ごとに、日々の合計金額のみを一括記載する
・現実に出金した時に記載する


3.不動産所得者の簡易な方法の具体例

不動産所得者の帳簿作成において認められている簡易な方法とは下記のものがあります。

①収入

賃貸料、雑収入のようにそれぞれ適宜な項目に区分して、それぞれその取引の年月日、事由、相手方及び金額を記載しますが、保存している契約書、領収書控等によりその内容を確認できる取引については、その項目ごとに、日々の合計金額のみを一括記載することが出来ます。

②費用

雇人費、外注工賃、減価償却費、地代家賃等の費用は費用項目に区分して、それぞれその取引の年月日、事由、支払先及び金額を記載しますが、下記の方法を採用することも出来ます。

・少額な費用については、その項目ごとに、日々の合計金額のみを一括記載する
・現実に出金した時に記載する


4.まとめ

上記のように、白色申告者は簡易な方法による単式簿記による会計帳簿の作成が認められています。会計帳簿に必要な知識や労力が少ないことが、確定申告において白色申告を選択するメリットです。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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