仮想通貨所得の算定に含まれる必要経費とは?
税務・財務


仮想通貨の取引によって生じた利益は雑所得に分類をされ、所得税の課税対象となり確定申告が必要となります。その雑所得の計算はどのように行うものなのでしょうか。
今回は仮想通貨による雑所得の算定に必要である、仮想通貨取引における必要経費についてご紹介致します。

この記事の目次

1.仮想通貨による雑所得計算の基本

仮想通貨による雑所得は、収入金額から必要経費を差し引いて計算を行います。この計算された雑所得金額に応じて5%から45%の所得税が課税されます。

当然ながら雑所得金額として算出される金額が少ない程、所得税の負担が少なくなります。同じ収入金額である場合には、必要経費が多い程、所得税の負担が少なくなりますが、その必要経費として認められるものは限られています。
必要経費として認められるものはどのようなものなのか、下記で詳しくご紹介致します。

2.必要経費に含まれるもの

必要経費に含まれるものは、その仮想通貨の譲渡原価、売却の際に支払った手数料、インターネットやスマートフォン等の回線利用料等のうち暗号資産の売却のために必要な支出であると認められる部分の金額です。

①仮想通貨の譲渡原価

仮想通貨の譲渡原価とは、売却をした暗号資産の取得価額をいいます。商品販売業でいう仕入れ値と同意です。
譲渡原価は、仮想通貨の種類ごとに、年初時点で保有する仮想通貨の評価額とその年中に取得した仮想通貨の取得価額の総額との合計額から、年末時点で保有する仮想通貨の評価額を差し引いて計算します。

年末時点で保有する仮想通貨の評価額は、その保有する仮想通貨の年末時点での1単位当たりの取得価額に年末時点で保有する数量を乗じて求めます。年末時点での1単位当たりの取得価額は、総平均法又は移動平均法のいずれかの評価方法により算出します。 総平均法とは、同じ種類の仮想通貨について、年初時点で保有する仮想通貨の評価額とその年中に取得した仮想通貨の取得価額との総額との合計額をこれらの仮想通貨の総量で除して計算した価額を年末時点での1単位当たりの取得価額とする方法です。

移動平均法とは、同じ種類の仮想通貨について、仮想通貨を取得する都度、その取得時点において保有している仮想通貨の簿価の総額をその時点で保有している仮想通貨の数量で除して計算した価額を取得時点の平均単価とし、その年12月31日から最も近い日において算出された取得時点の平均単価を年末時点での1単位当たりの取得価額とする方法です。

②売却手数料

売却手数料とは、売却のために必要となる費用で、取引手数料、レバレッジ手数料、スプレッド、送付手数料、入出金手数料等があります。

③仮想通貨の売却のために必要な支出

インターネットやスマートフォン等の回線利用料、パソコン等の購入費用等、仮想通貨の売却のために必要な支出は①、②に加えて必要経費に算入をすることが出来ます。
パソコン等、使用可能期間が1年以上で、かつ、一定金額を超える資産については、その年に一括して必要経費に計上するのではなく、使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費とする必要があります。

一つの支出が家事上と業務上の両方に関わりがある費用については、取引の記録に基づいて、業務の遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合に限り、その区分した金額を必要経費に算入することが出来ます。例えば私用と仮想通貨取引のために共用で使用しているスマートフォンの回線料は、私用と仮想通貨取引のために使用した回線料が明確に支払明細書等で区分できる場合に限り、仮想通貨取引のために使用した回線料分を必要経費に算入することが出来ます。

3.まとめ

上記のように、仮想通貨取引による利益は雑所得に該当をし、その雑所得の算出のためには収入金額と必要経費額を明確にする必要があります。
仮想通貨取引や確定申告の方法等にご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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