投資家必見!配当を受け取った場合の確定申告
税務・財務

個人投資家の受け取る配当金は配当所得に該当をし、配当所得を受け取った場合には確定申告が必要な場合と不要な場合に分かれます。 今回は配当所得と確定申告の必要性についてご紹介致します。

この記事の目次

1.配当所得とは

株主や出資者が法人から受ける剰余金や利益の配当、剰余金の分配、基金利息、投資法人からの金銭の分配又は投資信託及び特定受益証券発行信託の収益の分配等に係る所得を配当所得といいます。

配当所得とされる金額は、収入金額から株式等を取得するための借入金の利子を差し引いたものです。収入金額は源泉徴収税額を差し引く前の金額のことをいい、借入金の利子の金額は株式等の配当所得を生ずべき元本のその年における保有期間に対応する部分に限られます。

2.配当所得の確定申告

配当所得は、原則として総合課税の対象となる所得であり、確定申告の対象とされますが、確定申告不要制度を選択することが出来るものもあります。

①確定申告が不要な配当所得

配当所得のうち、一定のものについては納税者の判断により確定申告をしないことが出来ます。これを確定申告不要制度といいます。一定のものとは、下記に該当をする配当金です。これらは配当金を受け取る際に所得税が源泉徴収をされ、それをもって投資者の所得税の納付は完了していると取り扱うことが出来ます。

・上場株式等の配当等及び投資法人からの金銭の分配
・上場株式等及び投資法人以外の配当等であり、一回に支払を受けるべき配当等の金額が10万円に配当計算期間の月数を乗じて12で除したものより低い金額のもの


②確定申告が必要な配当所得

上記以外の配当所得は、確定申告を行う必要があります。原則として総合課税の対象となりますが、上場株式等の配当等について確定申告不要制度を利用せずに申告をする場合には申告分離課税の対象とすることも出来ます。

3.配当控除

総合課税の対象とした配当所得については、一定のものを除き配当控除の適用を受けることが出来ます。配当控除を受けるためには、確定申告が必要です。その際には、この配当控除の額の他、配当について源泉徴収された所得税の額が納付すべき税額の計算上控除されます。
配当控除の適用を受けることが出来ない一定のものとは、下記に該当をする配当金です。

・基金利息
・私募公社債等運用投資信託等の収益の分配に係る配当等
・国外私募公社債等運用投資信託等の配当等
・外国株価指数連動型特定株式投資信託の収益の分配に係る配当等
・特定外貨建等証券投資信託の収益の分配に係る配当等
・適格機関投資家私募による投資信託から支払を受けるべき配当等
・特定目的信託から支払を受けるべき配当等
・特定目的会社から支払を受けるべき配当等
・投資法人から支払を受けるべき配当等
・確定申告不要制度を選択したもの
・申告分離課税制度を選択したもの


4.上場株式等の配当等の申告分離課税

上場株式等の配当等について確定申告不要制度を利用せずに申告する場合には、その申告する上場株式等の配当等の全額について、総合課税と申告分離課税のいずれかを選択することになります。
申告分離課税とは他の所得と合算せずに上場株式等の配当のみに対する所得税を算出する方法で、その税率は申告分離課税の所得税率は、15.315%です。一方で総合課税は他の所得と合算して所得税を算出する方法であり、累進課税が適用をされ、合計所得が多いほど高い税率となります。

総合課税の税率が15.315%よりも高い人は、申告分離課税を適用することの方が一般的には有利ですが、申告分離課税では配当控除が適用することが出来ないことから、どちらで申告を行うかは実際の所得額に応じて判断をすることとなります。

5.まとめ

上記のように、配当所得は確定申告不要制度が適用出来るものを除き、原則として総合課税にて確定申告を行う必要があります。
しかし上場株式等の配当については確定申告不要制度、総合課税による確定申告、申告分離課税制度による確定申告のいずれかを選択することが出来、最も所得税の負担の少ない方法を自身で判断して行う必要があります。複数の口座で高額の配当を得ている投資家において、その判断による所得税への影響は大きく、自身での判断が難しい場合もあります。
配当所得の確定申告についてお困りのことがございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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