外国為替証拠金取引(FX)の所得税
税務・財務

少額な資金によって投資を行えることで人気の外国為替証拠金取引(FX)。この取引による差益は所得税の課税対象であり、その所得税の負担も加味したうえで取引を行うことが手取りの利益を最大にするポイントのひとつです。
今回は外国為替証拠金取引(FX)の所得税についてご紹介致します。

この記事の目次

1.外国為替証拠金取引(FX)とは

外国為替証拠金取引(FX)とは、外国為替の売買を、一定の証拠金を担保にして、その証拠金の何十倍もの取引単位で行う取引をいいます。
証拠金の何十倍もの取引単位で取引が行えることが特徴であり、少額な資金によって外国為替の売買を行えることがメリットであると同時に、その取引によって資金が無くなってしまう場合もあることがデメリットでもあります。

外国為替証拠金取引(FX)外貨を売買することで得られる利益は、為替差益とスワップ収益です。為替差益とは為替レートが安いときに買い、高いときに売ることで得られる差額の利益です。スワップ収益とは低金利の国の通貨を売り、高金利の国の通貨を買うことで得られる差額の利益です。

2.外国為替証拠金取引(FX)の差金等決済による所得税

①差金決済による差益が生じた場合

平成24年1月1日以後に行われる差金決済による差益が生じた場合、他の所得と区分した申告分離課税により、先物取引に係る雑所得等として、所得税は15%の税率で課税されます。
先物取引に係る雑所得等とは、一定の先物取引による事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額の合計額をいい、他の雑所得とは区別をして取り扱います。

②差金決済による差損が生じた場合

平成24年1月1日以後に行われる差金決済による差損が生じた場合、他の先物取引に係る雑所得等の金額との損益通算は可能ですが、先物取引に係る雑所得等以外の所得の金額との損益通算は出来ません。
他の先物取引に係る雑所得等の金額との損益通算をするためには確定申告が必要であり、確定申告書に先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書を添付します。

また、他の先物取引に係る雑所得等と損益通算をしてもなお引ききれない損失の金額は、一定の要件の下、翌年以後3年内の各年分の先物取引に係る雑所得等の金額から控除することが出来ます。
一定の要件とは、先物取引の差金等決済に係る損失の金額が生じた年分の所得税につき、当該事項を記載した申告書付表、先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書を添付した確定申告書を提出すること、その後において連続して上記の申告書付表を添付した確定申告書を提出すること、この繰越控除を受けようとする年分の所得税につき、上記の申告書付表及び計算明細書を添付した確定申告書を提出することの3つを満たすことです。

3.外国為替証拠金取引(FX)を行っている人で確定申告が必要な人

上記2をふまえて確定申告が必要な人をまとめると、下記のとおりになります。

①給与所得者で外国為替証拠金取引(FX)の差益が20万円超ある人

給与所得者のうち確定申告義務者となるのは、給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額の合計額が20万円を超える人です。雑所得に該当をする外国為替証拠金取引(FX)の差益が20万超ある場合には確定申告が必要です。

②給与所得者以外で外国為替証拠金取引(FX)の差益が48万円超ある人

給与所得者以外で確定申告義務者となるのは、各種の所得の合計額から、所得控除を差し引いて、課税される所得金額を求め、それに対する納めるべき所得税が発生する人です。所得控除である基礎控除は合計所得金額が2,400万円以下の場合は48万円であるため、この48万円を超える外国為替証拠金取引(FX)の差益がある人は所得税が発生し、確定申告が必要です。

③外国為替証拠金取引(FX)の差損を損益通算及び繰越控除をする人

上記2の通り、損益通算及び繰越控除を適用するためには確定申告が必要です。

4.まとめ

外国為替証拠金取引(FX)の所得税についてご紹介致しました。外国為替証拠金取引(FX)に関する税金や確定申告の方法等、お困りのことがございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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