事業再構築補助金における事前着手申請制度とは?
税務・財務

事業再構築補助金の補助対象となる経費は、原則として交付決定後の事業再構築補助対象事業に係る支出の契約です。しかし、交付決定以前の契約に対しても一定の手続きを行うことで補助対象となる経費と認められます。一定の手続きとは、事前着手申請制度を利用することです。
今回はその事前着手申請制度についてご紹介致します。

この記事の目次

1.事前着手申請制度とは

補助事業の開始、支出の契約は、交付決定後に行うことが原則であり、交付決定前に事業開始をした場合は、原則として補助金の交付対象とはなりません。
しかし、早期の事業再構築を図るために必要となる経費について、補助金の交付決定前であっても、事務局から事前着手の承認を受けた場合は、令和3年2月15日以降に購入契約等を行った事業に要する経費も補助対象経費とすることが出来ます。

2.申請の方法

①申請期間

事前着手申請制度は、令和3年3月26日から、事業再構築補助金の交付決定がされるまでの期間に申請をすることが出来ます。

②申請方法

事業再構築補助金事務局のポータルサイトよりWordをダウンロードし、そこに必要事項を入力して、ポータルサイトに公開しているメールアドレスに添付をして申請を行います。郵送や電話での対応はしていません。

Wordでは、事業者の基本情報の入力の他に、事業計画の概要、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による事業活動への影響、事業開始が遅れた場合に生じ得る影響を文章で表現し入力することが求められています。記載内容が不十分な場合には、事業再構築補助金事務局より問い合わせを受けることがあります。

3.申請後の流れ

①事前着手申請制度の承認の可否決定

事前着手申請制度の利用は、事業再構築補助金の受け取りの可否があるように、承認を受けた事業者のみに適用をされます。 その可否決定が令和3年4月15日から順次、申請から10日から2週間程度で通知がされます。

事前着手申請制度の利用と、事業再構築補助金の申請は別のものであり、この事前着手申請制度の利用が認められた場合であっても、事業再構築補助金が必ず受け取ることが出来ることは保証されていません。

交付申請手続きの際には、事業再構築事業における契約先選定にあたって、経済性の観点から、入手価格の妥当性を証明出来るよう可能な範囲で見積を取得する必要があります。相見積りを取っていない場合又は最低価格を提示した事業者を選定していない場合には、その選定理由を明らかにした選定理由書と価格の妥当性を示す書類を整備します。

4.事前着手申請制度を利用するメリット、デメリット

事前着手申請制度を利用することで、事業再構築補助金の交付決定以前より事業再構築事業に取り組むことが出来、早期な事業の立て直しや展開を見込むことが出来ます。

しかし事前着手申請制度の利用が認められても、その後の事業再構築補助金の交付がされない場合においては、事業再構築事業に係る経費に対する補填が受けられず、事業者の自己資金での事業の完遂又は他者からの資金調達方法を再検討する必要があります。
事前着手申請制度を利用して事業再構築事業に取り組む事業者は、事業再構築補助金の交付決定以前より事業再構築事業へ取り組むことに対して、資金繰りの観点等からよく検討をする必要があります。

5.まとめ

事前着手申請制度は、事業再構築補助金の交付決定以前より事業再構築補助金事業に取り組みたい事業者が利用することの出来る制度であり、これを利用することで補助金の交付決定以前の契約に対しても補助対象の経費として認められることとなります。



事業再構築補助金の概要や申請方法等、ご不明な点がございましたら身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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