7月12日は労働保険料の納付期限!労働保険料の仕訳はどうするの?
税務・財務


労働保険に加入をしている事業者には、労働保険の年度更新の申告書が到着しはじめています。 申告書の提出と共に、労働保険料の納付を2021年7月12日までに行う必要があります。
今回は、この労働保険料に係る会計処理についてご紹介致します。

この記事の目次

1.労働保険料の仕組み

労働保険料は、労災保険と雇用保険の保険料をあわせたものです。労働保険料は、原則として年に1度、前年度分をまとめて申告及び納付します。 労災保険は労働者が業務上の事由又は通勤によって負傷したり、病気に見舞われたり、あるいは不幸にも死亡された場合に被災労働者や遺族を保護するため必要な保険給付を行うものです。

雇用保険は労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、再就職を促進するため必要な給付を行うものです。
労災保険料は全額事業主が負担をし、雇用保険料は従業員負担分と事業主負担分とに分かれています。
よって会計上で労働保険料に係る仕訳を計上すべきタイミングは、雇用保険料を従業員から徴収する際と、労働保険料を納付する際の2つの場合があります。

2.雇用保険料を従業員から徴収する際の仕訳

雇用保険料を従業員から徴収する際は、一般的に給与から差し引くかたちで行われます。雇用保険料に該当する勘定科目は、預り金又は法定福利費が一般的です。 例えば、給与金額が200,000円、給与から天引きされる健康保険料が9,840円、厚生年金が18,300円、雇用保険料が600円、源泉所得税が4,160円であり、その残額を預金で振り込む場合には、下記のような仕訳となります。

①預り金で仕訳を行う場合

給与200,000円/預金167,100円
       /預り金(健康保険料)9,840円
       /預り金(厚生年金)18,300円
       /預り金(雇用保険料)600円
       /預り金(源泉所得税)4,160円

②法定福利費で仕訳を行う場合

給与200,000円/預金167,100円
       /法定福利費(健康保険料)9,840円
       /法定福利費(厚生年金)18,300円
       /法定福利費(雇用保険料)600円
       /預り金(源泉所得税)4,160円

3.労働保険料を納付する際の仕訳

労働保険料を納付する際は、預り金又は法定福利費を減額する仕訳を計上します。選択すべき勘定科目は、雇用保険料を従業員から徴収する際に使用した勘定科目と同一のものです。
例えば、預金で納付する労働保険
料が60,000円であり、上記の例の人が1年間勤めて600円の12ヶ月分である7,200円を会社が預かっていた場合には、下記のように仕訳を行います。

①預り金で仕訳を行う場合

預り金7,200円/預金60,000円
法定福利費52,800円

②法定福利費で仕訳をお香場合


法定福利費60,000円/預金60,000円

4.労働保険料を納付後の法定福利費の残高は同じになる

上記のように労働保険料に係る勘定科目を預り金で仕訳を行った場合、法定福利費で仕訳を行った場合の2種類の仕訳方法がありますが、どちらも納付後の労働保険料に係る法定福利費の勘定科目の残高は同一になります。
預り金で仕訳を行った場合は、上記3①の労働保険料の納付の際に法定福利費が計上をされ、例では科目残高が52,800円となっています。

また法定福利費で仕訳を行った場合は、給与から天引きされる際と納付の際に法定福利費が計上され、例では上記2②の給与から天引きされる際に600円の12ヶ月分であるマイナス7,200円と、上記3②の納付の際に60,000円が法定福利費に計上され、この差額である52,800円が科目残高となります。
このように、どちらも計上すべき費用額に差異は無いため、どちらの勘定科目を選択しても問題はないといえます。ただし、一度決定された仕訳のルールは、継続して使用をすることが原則的な会計処理の決まりであり、年度毎にみだりに変更をするべきではありません。

5.まとめ

労働保険料に係る会計処理についてご紹介致しました。労働保険料の申告及び納付を忘れずに行うと共に、いま一度ご確認されると良いでしょう。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。