地方拠点強化税制の延長で注目される、オフィス減税とは?
税務・財務

地方拠点強化税制とは、本社機能の一部又は全部を東京23区から地方に移動する場合等に適用される税制上の優遇措置であり、この適用期間が令和4年度の税制改正により2年間延長されました。
地方拠点強化税制の優遇措置のひとつとして、オフィス減税があります。今回は、オフィス減税についてご紹介致します。

この記事の目次

1.オフィス減税とは

オフィス減税とは、地方で本社機能を有する施設を新設や増設する場合に、建物等の取得価額に応じて、特別償却又は税額控除を受けられる制度です。
新型コロナウイルス感染症が本社の多い東京23区エリアで大流行をしたことや、テレワークの普及により勤務場所にとらわれない働き方が浸透したこと等を機に、本社機能を地方に移すことを検討する会社を税制面から後押しをするものです。
オフィス減税には移転型事業と拡充型事業があり、それぞれの事業型によって特別償却又は税額控除することが出来る割合が異なります。

2.移転型事業

移転型事業とは、本社機能の一部又は全部を東京23区から地方に移転する場合のことをいいます。
例えば、東京23区に本社を置く企業が、地方に本社を移転する場合、地方に研究所を建設し、東京23区の本社から研究開発機能を移転する場合等が該当をします。

①適用要件

・対象の資産…特定業務施設の建物、建物附属設備、構築物
・対象の取得価額…2,000万円以上、中小企業は1,000万円以上

②適用期間

令和6年3月31日までに移転、拡充先となる都道府県知事の認定が必要

③特別償却額

特定業務施設の取得価額に対し、特別償却25%

④税額控除額

当期法人税額等の20%を限度として、特定業務施設の取得価額に対し税額控除7%

3.拡充型事業

拡充型事業とは、本社機能を地方で拡充する場合や東京23区以外の地方から別の地方に移転する場合のことをいいます。
例えば、地方に本社を置く企業が、その本社を増築する場合や、東京23区以外の地方に本社を置く企業が、別の地方に本社の一部を移転する場合等が該当をします。

①適用要件

・対象の資産…特定業務施設の建物、建物附属設備、構築物
・対象の取得価額…2,000万円以上、中小企業は1,000万円以上

②適用期間

令和6年3月31日までに移転、拡充先となる都道府県知事の認定が必要

③特別償却額

特定業務施設の取得価額に対し、特別償却15%

④税額控除額

当期法人税額等の20%を限度として、特定業務施設の取得価額に対し税額控除4%

4.特定業務施設とは

特別償却や税額控除の対象となる建物、建物附属設備、構築物は、特定業務施設である必要があります。
特定業務施施設とは、事務所、研究所、研修所のことをいい、工場や店舗は含まれません。事務所であれば調査企画部門、情報処理部門、研究開発部門、総務人事部門、情報サービス事業部門等の業務のために使用される事務所、研究所であれば研究開発において重要な役割を担うもの、研修所であれば人材育成において重要な役割を担うものである必要があります。

5.オフィス減税の確定申告

オフィス減税による特別償却や税額控除、その会社の申告を行うことで優遇措置が適用されます。オフィス減税の確定申告は、建物の供用を開始した事業年度に行います。
またオフィス減税の対象となる建物の共用を開始する以前に、都道府県知事より、その着工計画について認定を受ける必要があります。

6.まとめ

上記のように、本社機能を移転する等する場合には、オフィス減税が適用することが出来ます。多額の納税額を節税することが出来る税制ですが、事前に都道府県知事により認定を受ける必要がある等、手続きが煩雑なものです。
手続きの詳細については、内閣府地方創生推進事務局をご確認いただき、ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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