不動産譲渡契約書及び工事請負契約書に係る印紙税の税率の特例措置が延長されています
税務・財務

令和4年度の税制改正により、不動産の譲渡に関する契約書等に係る印紙税の税率の特例措置の適用期限が2年延長されることが決定しました。
今回は、この特例措置についてご紹介致します。

この記事の目次

1.不動産譲渡契約書及び工事請負契約書に係る印紙税の税率の特例措置とは

特例措置では、不動産譲渡契約書及び工事請負契約書における印紙税額の軽減が定められています。

①印紙税が課税される文書とは

一定の文書については、印紙税が課税されることとされています。この印紙税が課税される文書を課税文書といい、印紙税法別表第一の課税物件表に掲げられている20種類の文書により証されるべき事項を証明する目的で作成されたもののうち、一定の非課税文書に該当をしない文書のことをいいます。
この課税文書に不動産譲渡契約書及び工事請負契約書が含まれており、その契約金額によって課税される印紙税額が定められています。

②特例措置の対象となる契約書

特例措置の対象となる契約書は、不動産譲渡契約書のうちその契約書に記載された契約金額が10万円を超えるもの及び建設工事請負契約書のうちその契約書に記載された契約金額が100万円を超えるもので、令和6年3月31日までの間に作成されるものです。
なお、不動産の譲渡契約及び建設工事の請負契約の成立を証明するために作成するものであれば、その文書の名称は問わず、また、土地建物の売買や建設請負の当初に作成される契約書のほか、売買金額の変更や請負内容の追加等の際に作成される変更契約書や補充契約書等についても特例措置の対象となります。

③不動産譲渡契約書の範囲

特例措置の対象となる不動産譲渡契約書とは、印紙税法別表第一第1号の物件名の欄1に掲げる不動産の譲渡に関する契約書をいいます。 なお、不動産の譲渡に関する契約と同号に掲げる他の契約が併記された契約書も特例措置の対象となります。

④建設工事請負契約書の範囲

特例措置の対象となる建設工事請負契約書とは、印紙税法別表第一第2号に掲げる請負に関する契約書のうち、建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に係る契約に基づき作成されるものをいいます。
なお、建設工事の請負に係る契約に基づき作成される契約書であれば、その契約書に建設工事以外の請負に係る事項が併記されていても特例措置の対象となります。

2.特例措置による印紙税額

特例措置を適用し、軽減を受けた後の文書に対する課税される印紙税額は、下記のようになっています。

①土地建物売買契約書等の不動産の譲渡に関する契約書

・契約金額が10万円を超え50万円以下のもの…200円
・契約金額が50万円を超え100万円以下のもの…500円
・契約金額が100万円を超え500万円以下のもの…1千円
・契約金額が500万円を超え1,000万円以下のもの…5千円
・契約金額が1,000万円を超え5,000万円以下のもの…1万円
・契約金額が5,000万円を超え1億円以下のもの…3万円
・契約金額が1億円を超え5億円以下のもの…6万円
・契約金額が5億円を超え10億円以下のもの…16万円
・契約金額が10億円を超え50億円以下のもの…32万円
・契約金額が50億円を超えるもの…48万円


②建物建築工事請負契約書等の建設工事の請負に関する契約書

・契約金額が100万円を超え200万円以下のもの…200円
・契約金額が200万円を超え300万円以下のもの…500円
・契約金額が300万円を超え500万円以下のもの…1千円
・契約金額が500万円を超え1,000万円以下のもの…5千円
・契約金額が1,000万円を超え5,000万円以下のもの…1万円
・契約金額が5,000万円を超え1億円以下のもの…3万円
・契約金額が1億円を超え5億円以下のもの…6万円
・契約金額が5億円を超え10億円以下のもの…16万円
・契約金額が10億円を超え50億円以下のもの…32万円
・契約金額が50億円を超えるもの…48万円


3.まとめ

上記のように、令和6年3月31日までの間に作成される不動産譲渡契約書及び工事請負契約書には、軽減税率が適用される特例措置があります。最大で50%の印紙税額の軽減となりますので、これらの課税文書に該当をする契約を行う際には、特例措置の期間内に手続きを行うことが望ましいといえます。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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