賢く節税!領収書や適格請求書の出ない自販機の利用を経費にするためには?
税務・財務

一般的に消費税の納税額を計算するにあたり、仕入税額控除を適用するためには、その仕入税額控除の根拠となる領収書や請求書、インボイス制度開始以後においては適格請求書の保存が必要です。
しかし、自販機を利用した場合等、領収書や適格請求書を受け取ることは出来ません。どのようにしたら仕入税額控除の適用対象となる経費にすることが出来るのでしょうか? 今回は、支出を無駄なく仕入税額控除を適用させるためのポイントについてご紹介致します。

この記事の目次

1.領収書や適格請求書を受け取ることが出来ない取引も記帳して賢く節税!

領収書や適格請求書を受け取ることが出来ないと、経費として計上することが出来ないと思われがちですが、一律にそうではありません。 例えば、自販機で飲み物を購入しても、領収書や適格請求書は発行されず、自販機を利用して飲み物を購入したことを証明する手段は、電子マネーを使用しない限り現状ではありません。

しかし、領収書や適格請求書が無くても、取引先にお土産として自販機で購入した飲み物は、本来は交際費として経費計上をするべきですし、社内に差し入れとして自販機で購入した飲み物は、本来は福利厚生費として計上するべきです。
自販機の利用が少なく、飲み物の購入費が少額であれば、事業者の損益に影響を受けませんが、大量に購入し記帳を行わない場合では、事業者の損益を過大に算出していることになります。
よって、自販機等の領収書や適格請求書を受け取ることが出来ない取引も、正しく記帳を行い節税に努めることが賢い選択であるといえます。
それでは、どのようにしたら領収書や適格請求書が無い場合でも、仕入税額控除が適用される経費として計上することが出来るのでしょうか?

2.法定事項が記載された帳簿の保存をすること

課税仕入れ等に係る消費税額を控除するためには、原則としてその事実を記載し、区分経理に対応した帳簿および事実を証する領収書等の両方を保存する必要があります。 しかし、自販機のように領収書等の交付を受けなかったことにつきやむを得ない理由がある場合には、請求書等の保存が無くても仕入税額控除が出来、この場合には、法定事項を記載した帳簿にそのやむを得ない理由および相手方の住所または所在地を記載することで適用が認められています。
また、税込みの支払額が30,000円未満の場合には、請求書等の保存を要せず、法定事項が記載された帳簿の保存のみでよいこととされています。

3.帳簿に記載すべき法定事項とは

帳簿に記載すべき法定事項とは、具体的には下記に挙げるものであり、網羅して記帳を行う必要があります。

・課税仕入れの相手方の氏名または名称
・課税仕入れを行った年月日
・課税仕入れに係る資産または役務の内容
・課税仕入れに係る支払対価の額


4.その他の仕入税額控除が適用される取引

自販機で購入したもののみならず、下記のような取引においては、領収書や適格請求書を受け取ることが出来ない場合であっても、仕入税額控除が適用をされます。

・適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送
・適格簡易請求書の記載事項が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引
・古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物の購入
・質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物の取得
・宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物の購入
・適格請求書発行事業者でない者からの再生資源及び再生部品の購入
・適格請求書の交付義務が免除される郵便切手類のみを対価とする郵便貨物サービス
・従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等


5.まとめ

上記のように、領収書や適格請求書を受け取ることが出来ない場合においても、仕入税額控除が適用することが出来る取引があります。これらの取引を領収書や適格請求書が無いことを理由に記帳していなかった事業者は、今後記帳をすることで、正しく節税することが出来ます。 ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。