法人の青色申告の承認の取消しが行われる6つの事由
税務・財務

法人は青色申告承認申請書の提出を行うことで、確定申告の種類を青色申告とすることが出来ます。この青色申告承認申請書は適用開始時に提出を行うと、以降の年度において原則として青色申告が継続適用されます。
しかし、この承認が取り消される場合があり、その処分を受けた場合には、青色申告の特典を受けることが出来なくなります。
今回は、法人の青色申告の承認の取り消しが行われる事由を6つ、ご紹介致します。

この記事の目次

1.帳簿書類を提示しない場合

帳簿書類の備付け、記録又は保存することは、青色申告の適用要件のひとつです。この要件は物理的に帳簿書類が存在することのみを意味するにとどまらず、これを税務職員に提示することを含むものです。
よって、税務調査に当たり帳簿書類の提示を求めたにもかかわらず調査対象者である法人がその提示を拒否した場合には、青色申告の承認の取消事由に該当します。
取り消しの時点は、提示がされなかった事業年度のうち最も古い事業年度以後の事業年度について、その承認の取り消しが行われます。

2.税務署長の指示に従わない場合

帳簿書類の備付け等について、税務署長の指示に従わない場合は、青色申告の承認の取消事由に該当します。
指示に従わない場合には、青色申告の承認の取消事由に該当する旨を告げて、当該指示に応ずるようその説得に努め、その上でなお指示に従わない場合に、その承認を取り消すこととされています。
取り消しの時点は、当該指示に係る事業年度以後の事業年度について、その承認の取り消しが行われます。

3.隠蔽又は仮装の場合

下記のような隠蔽や仮装が税務調査等により発覚をした場合は、青色申告の承認の取消事由に該当します。
取り消しの時点は、事業年度以後の事業年度について、その承認の取り消しが行われます。

・無申告のために所得金額の決定をした場合又は所得金額の更正をした場合において、その事業年度の当該決定又は更正後の所得金額うち隠蔽又は仮装の事実に基づく所得金額が、当該更正所得金額の50%に相当する金額を超えるとき
・欠損金額を減額する更正をした場合において、その事業年度の当該更正により減少した部分の欠損金額のうち隠蔽又は仮装の事実に基づく金額が、当初の申告に係る欠損金額の50%に相当する金額を超えるとき
・帳簿書類への記載等が不十分である等のため、推計によらなければ適正な所得金額の計算ができないと認められる状況にある場合


4.無申告又は期限後申告の場合

2事業年度連続してその提出期限内に申告書の提出がない場合は、青色申告の承認の取消事由に該当します。
取り消し時期は、当該2事業年度目の事業年度以後の事業年度について、その承認の取り消しが行われます。

5.相当の事情がある場合

下記のような青色申告制度の趣旨から真に青色申告書を提出するにふさわしくないと認められる事実がある場合には、青色申告の承認の取消事由に該当します。

・二重帳簿を作成する等の方法により計画的に取引の一部を正規の帳簿に記載していない場合
・直前の調査において隠蔽や仮装の指摘を受けた後も引き続き取引の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装して帳簿書類を作成している場合
取り消し時期は、所轄国税局長と協議の上その事案に応じた処理が行われます。

6.電子帳簿保存法の要件に従っていない場合

電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律の要件に従っていない場合は、青色申告の承認の取消事由に該当します。
取り消し時期は、電磁的記録による保存等の承認の取消し時期に準じます。

7.まとめ

上記のような事由に該当をした場合、青色申告の承認の取り消しが行われ、取り消しの処分を受けると青色申告の特典を利用することが出来なくなります。
特典を利用することが出来ず白色申告にて確定申告を行う場合には、青色申告にて確定申告を行う場合よりも、多額の税金を納める必要があるため、青色申告の承認の取り消しは、重いペナルティであるといえます。
青色申告の承認について、ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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