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社長が税務調査に同席する必要はあるのか
税務調査を受けた社長はおわかりでしょうが、税務調査とは暇なものです。調査官がパラパラと帳簿をめくっている間、社長は何もすることがないのですから。たまに飛んでくる質問に回答するだけで、会計処理については経理担当者や税理士が回答するわけですから、1日中税務調査を受けて、社長がしゃべったのはいくらでもなかったというのはよくある話です。
そもそも経理部長や顧問税理士がいるんだから、「社長が税務調査に同席する必要がない のでは ? 」と思う方も多いと思いますが、実はこれが正解です。
社長自身が税務調査に同席する必要性は法的にないのです。
法律上では社長は税務調査に同席しなくて良い
なぜ調査官は税務調査に社長の同席を求めるのか
そうはいっても、調査官は税務調査で社長の同席を求めてきますし、税理士も最初から最後まで社長抜きで税務調査というのは困るというのも事実です。
これはなぜかというと、事業の概況を聞くということが必要だからです。
税務調査では調査官もいきなり帳簿をめくり始めるわけではありません。税務調査を始めるにあたって 調査官は、その会社がどうやって成り立ってきたか、業界の動向、今後の方向性などを社 長から聞き、それら概況を知ったうえで細かい帳簿等のチェックに入るわけです。
事業の概況というのは、税理士が答えられるものでもなく、やはりこのときに社長の同席が必要になります。逆にいえば、事業概況さえ答えてしまい、帳簿のチェックに移行すれば社長の同席は不要で、会社の経理責任者である経理部長さんや、本職である税理士に任せてしまえばよいとも言えます。
社長が同席していないと、回答できないようなポイントが出るかもしれませんが、それは後日社長が顧問税理士から聞いて回答すれば何ら問題ありません。
小規模な会社の場合
ただし、小規模な企業で、会社の営業から総務・経理まで社長さんが担当しており、社長一人がすべてを把握しているような会社では社長さんの同席が必要になります。
税務調査を円滑かつ順調・迅速に終了させるためには、調査官の質問に対し、適格に答えられる人の同席が必要なのです。
社長が税務調査から外れる方法
社長が税務調査から外れるには、下記のような方法がいいでしょう。
■ 10時 : 調査官が来社(税務調査の開始)
その際に「11時から仕事の都合で外出しなければなりませんので、私(社長)に対する質問があれば、今のうちにまとめてしていただけますか ? 」と調査官に言います。
■ 10~11時 : 事業の概況などを回答する(できるだけ談笑)
■ 11時前後 : 外出して、あとは経理責任者と税理士に任せる
その際に「11時から仕事の都合で外出しなければなりませんので、私(社長)に対する質問があれば、今のうちにまとめてしていただけますか ? 」と調査官に言います。
■ 10~11時 : 事業の概況などを回答する(できるだけ談笑)
■ 11時前後 : 外出して、あとは経理責任者と税理士に任せる
ちなみに、予定がないのに「予定がある」というのはウソ(虚偽答弁)になりますから、実際に仕事の予定を入れなければなりません。
まとめ
ご不明な点がある場合は専門家に相談することをおすすめいたします。 税務調査についてご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
参照 : SHARES 田中雅明税理士事務所 田中雅明のページ
その他税務調査に関する記事
その他税務調査に関することは以前掲載した下記記事をご参照ください。
■ そもそも税務調査ってなに ? 税理士が基礎から徹底解説 !
■ 税務調査は世間話から始まっている ! 調査官の驚くべきテクニックとは
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■ これを知っていれば怖いものなし ! 税理士が解説する「税務調査の事前準備」
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