
「 SHARESΦ (ファイ) 」とは、中小企業の会計データや口座情報等のトランザクションをAI(人工知能)が分析し、精度の高い分析結果を出力するエンジン(Financial analytics AI)です。
従来の融資審査では「年次決算書」を定量評価のデータソースとして活用し、企業の信用リスク評価を実施しています。しかし、財務状況の変化が大きい中小企業においては、年一回の決算書からだけでは企業実態を正確に評価することが難しく、その結果、中小企業の資金ニーズに十分に対応できていない現状があります。
AI による融資審査モデルを導入することにより、中小企業の評価精度を飛躍的に改善することや、業務の効率化を図ることが可能となります。
AI与信モデル
月次会計データや口座情報などのトランザクションや金融機関が保有する定性評価などをデータソースとし、企業の信用リスク(PD:デフォルト確率)をアウトプットとして算出します。従来の統計モデルに比べ、リスク評価の精度向上を図ることができます。
また、モニタリング(途上与信)としてご利用いただく際にも、会計データをデジタルデータとして取り込むことにより、これまで紙で取得していた時に比べ、格段に業務の効率化を測ることが可能です。
データソース例
月次の会計データを活用したモデル
金融機関では通常、決算書(年1回)にて企業評価をしているため、月次会計の評価方法及び反映をする術がありませんでしたが、月次会計データを活用することで、リアルタイムに近い業績情報を企業評価に反映することが可能となり、より精緻に融資判断をすることができます。
既存の統計モデルでは、「ある時点」での財務データを説明変数として分析するため、一時点でのデータを用いた評価しかできませんが、本AIモデルでは、時系列データに対応したニューラルネットワークモデルを採用することで、月次の会計データの変動(連続的な要素)も加味した、より正確な評価が可能となります。
法人向けに特化したアルゴリズム
AR(Accuracy Ratio)値、K-S(Kolmogorov-Smirnov)値、ダイバージェンスなど組み合わせて、精度検証を実施しています。
ビッグデータ&AIを活用することで、より精緻な計算を行うことを可能とし、確度を上げたリスク判断を行えるようにすることで、今までは与信判断が十分にできず融資を行えなかった企業に対しても融資を可能とします。銀行側は融資先の拡大を行うことが出来、中小企業側はより適切・公平な判断による借入をすることが可能となります。また、AIが学習を続けていくことで、精度は上がっていきます。
連携ソリューション
イベント主導型マーケティング(EBM) にAIを取り入れ、人工知能にイベントの発生を予測させることで、前もってアクション(営業活動)をすることが可能となります。
例えば、法人の預金口座の動きから融資を必要とする企業を予測(フォーキャストトリガー)し、融資営業を実施することなどが可能になります。
活用事例
産学連携となるコンソーシアムでの検討を通じて、月次の試算表や決算情報をはじめとした財務データに統計学や AI などを活用した新しい審査モデルを構築し、即日もしくは翌日に事業者へ融資可能な新しい商品の開発をめざします。
TISでは、金融機関を中心として220社以上の導入実績がある与信管理ソリューションの『SCORE LINK(スコアリンク)』を提供しています。『SCORE LINK』とSHARESΦの技術・サービスを組み合せた金融機関向けの新サービスの共同事業化などを目指します。
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